りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

こしらの集い

10/6(火)、お江戸日本橋亭で行われたこしらの集いに行ってきた。

・仮面女子「浮世根問」
・こしら「明烏
〜仲入り〜
・こしら「疝気の虫」

こしら師匠「明烏
イングレスを相変わらずやり続けているこしら師匠。
イングレスのおかげで今まで全然行くことのなかった街を訪れることが多くなったらしい。たいてい深夜にチェックポイントのある場所まで行くのだけれど、その時間に歩いている人なんかいないからかなり怪しい。またチェックポイントには3回行かなければならず、しかも一度チェックするとそのあと15分ぐらい空けないといけないので、一度離れてうろうろしてまた行くので、ますます怪しい。
しかも自分が目指す方向が巡回しているおまわりさんとたまたま同じで、おまわりさんの後ろをずっと一緒に歩くはめに。
おまわりさんも気になるらしく何回も振り返ってきて、いやいやいやいや違うから、と思いながら歩きスマホをしながらチェックポイントへ。チェックして15分後にもう一度来ようと思って引き返すとまた同じおまわりさんにばったり。

次の日の昼間また同じ街を歩いていると、通りかかった女の人が「こしら師匠?」と話しかけてきた。「ファンなんです」と言われ、うおおっと思って話していると、そこに通りかかったのが昨日のおまわりさん。夕べの怪しい男が女の人と話してる!!と思ったらしく、近づいてきて「今の女性と何を話していたんですか?」
「え?あ、ああ、あのお客さんで…」
「はぁ?何の?」
「あ、ええと私落語家をやってまして…」
「落語家?で、落語家がなんで私のあとをつけて来てたんです?!」
「つけてませんって!!」
いやぁ。面白い。
その後も謝楽祭で「馬ふん」手拭いを売った話や自分でかってに非公式手拭いを作った話や遠峰あこさんと旅の仕事に行った話など、ほんとにこしら師匠はネタをたくさん持っているなぁ。
そして不遜とも思える言葉に相反して腰が低いというのがなんとも魅力的。好きだなぁ。

そんなまくらから「明烏」。これがめちゃくちゃ面白かった。
吉原に行くことを「お参りに行く」と言う場面がばっさり切られ、若旦那が時次郎、太助が待っているところに現れる場面から。
時次郎が完全にファンタジーの世界に入っているのがもうなんともいえずおかしくて、こういう世界観を明烏にぶちこんでくるセンスがたまらない。
笑った笑った。好きだな、こしら師匠の「明烏」。最高。

こしら師匠「疝気の虫」
こしら師匠はこの「疝気の虫」、すごい傑作ができた!と思ったんだけど、広瀬さんに聞かせたら「あんまり面白くない」と言われたらしい。そんなことを言われましたけど自分では傑作と思ってるからやりますよ!と言いながら、でも広瀬さんが言うことって結構当たるんですよね、と。
これは18歳未満はお断りです。この中に18歳未満の方がいたらお帰り下さい、と最初に宣言していただけのことはあって、かなりの下ネタ。バカだなーと思うけど、でもなんか人の営みの滑稽さもにじみ出ていて面白悲しさがある。いろんな意味でギリギリな噺ではあるけれど、面白い。