りつこの読書と落語メモ

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第18回三語楼とそばの会

9/19(土)、藪伊豆総本店で行われた「第18回三語楼とそばの会」に行ってきた。

・三語楼「そば清」
・さん助「野ざらし」
・三語楼「蛙茶番」
〜仲入り〜
・三語楼「中村仲蔵

三語楼師匠「そば清」
前座時代、とにかく大食いをしなければいけなかったのがつらかったと三語楼師匠。
小さん師匠と中華に行く話は他の噺家さんもされているけど、本当に面白い。大食いを強いられることは確かにかなりしんどそうだけど、戦争中物が食べられなかった反動で自分の弟子たちには食え食えととにかくたくさん食べさせた小さん師匠のことを思うとなんかいいなぁ、と思ってしまう。
その影響で小さん師匠の直弟子たちはみなやはり大食い信仰(笑)。
自分が馬風師匠のおともで旅に行ってもとにかく朝から晩まで食って食って食いまくらなければならず、落語がうまくなることよりも食べても食べてもお腹がいっぱいにならない胃腸が欲しいと願う日々だった、というのがおかしい。

そんなまくらから「そば清」。
「そば清」といえばさん喬師匠のが印象が強すぎるのだが、三語楼師匠の「そば清」はさん喬師匠のとはかなり違っていた。
そばを食べるところも一回目だけで、あとは食べてるところを見てる目の動きだけで表現。
すっきりしていてとても楽しい「そば清」だった。

さん助師匠「野ざらし」
持ち時間がたっぷりあったのか、珍しくまくらを振るさん助師匠。
敬老会で「時そば」をやったら最後のそばを食べているところで急に客席がざわつき始めた。何かと思ったら倒れてしまったお年寄りがいたらしい。
ふと見ると主催者が「長くやれ」のサインを出している。長くと言われたってどうしたらいいものやら…仕方なくそばを食べるところをこれでもかと引き伸ばし最終的に5杯食べた、と。
ぶわははは。もう少し前ならもう少し長くしようもあっただろうけど、確かにそれはきつい。
そんなまくらから「野ざらし」。

「野ざらし」といえば小三治師匠なんだけど、さん助師匠の「野ざらし」も八っつぁんがかなりアグレッシヴで面白い。
そして意外にも(!)サイサイ節が上手でびっくり。なんとなくきっとさん助師匠って音痴なんじゃないかと思ってたんだよね(失礼)。
ちょっとお疲れ気味のご様子だったけど、楽しい「野ざらし」だった。
調子のいい時にまた見たい。

三語楼師匠「蛙茶番」
さん助師匠は決して気が違ったわけじゃないんですよ、ああいう噺なんですよ、と三語楼師匠。
でもいまああいう噺ってあんまりウケないんです。お客さんが入ってきてくれないんですね、あのひとり気ちがいの世界に。
なるほど。だから小三治師匠ぐらいでしか見られないのか。
三語楼師匠の方は分かりやすく「蛙茶番」。
鼻の下をのばすはんちゃんがかわいくて、またふんどしをしめずにかっこつけてる姿が目に浮かんで楽しかった。

三語楼師匠「中村仲蔵
すごく良かった。
さすが歌舞伎が好きというだけのことはあって所作がきっちりしていて嘘っぽくないし、仲蔵が奥さんに励まされてがんばろうと思いなおすところや自分の芝居がだめだったと思ってがっくりくるところなど、あっさりとやられているのに気持ちが伝わってきてうるうる…。