りつこの読書と落語メモ

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水やりはいつも深夜だけど

水やりはいつも深夜だけど

水やりはいつも深夜だけど

★★★★

セレブママとしてブログを更新しながら、周囲の評価に怯える主婦。仕事が忙しく子育てに参加できず、妻や義理の両親からうとまれる夫。自分の娘の発達障害を疑い、自己嫌悪に陥る主婦。出産を経て変貌した妻に違和感を覚え、若い女に傾いてしまう男。父の再婚により突然やってきた義母に戸惑う、高一女子。同じ幼稚園に子どもを通わせる家々の、もがきながらも前を向いて生きる姿を描いた、魂ゆさぶる5つの物語。

とても読みやすい短編集だが、身につまされる内容だ。

子どもの頃の苦い経験を受けいれて一人で立つこと、本当の自分でいること、夫婦がお互いに理解しあうこと、子どもと向かい合い育てること、新しい家族を受け入れること。簡単なようで難しい。

以前は分かり合えていたはずなのに簡単に見失ったりわかりあえなくなっている。
家族というのはうつろいやすく流動的なものなのだ。
様々なトラウマや痛みを抱えて生きている私たち。永遠に、というのは無理でも、理解しあい支えあえたらいいな。 水をやらなきゃと気付くのはいつも深夜になってしまうけど、それでも遅いということはない。
そんな希望を感じさせてくれるタイトル。

とてもよかった。