りつこの読書と落語メモ

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紙の動物園

★★★★★

ヒューゴー賞ネビュラ賞世界幻想文学大賞受賞〉ぼくの母さんは中国人だった。母さんがクリスマス・ギフトの包装紙をつかって作ってくれる折り紙の虎や水牛は、みな命を吹きこまれて生き生きと動いていた……。ヒューゴー賞ネビュラ賞世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝いた表題作ほか、地球へと小惑星が迫り来る日々を宇宙船の日本人乗組員が穏やかに回顧するヒューゴー賞受賞作「もののあはれ」、中国の片隅の村で出会った妖狐の娘と妖怪退治師の「ぼく」との触れあいを描く「良い狩りを」など、怜悧な知性と優しい眼差しが交差する全15篇を収録した、テッド・チャンに続く現代アメリカSFの新鋭がおくる短篇集

表題作でいきなり涙腺崩壊。そうきたか。
続く「もののあはれ」も、やけに懐かしくハートを直撃する物語で、持っていかれた。

SFはそんなに得意じゃないけど、ロマンチックで叙情的なSFは大好き。「テッドチャンに続く」という宣伝文句もむべなるかな。いやでもそれ一辺倒じゃなく、ほんとにバラエティに富んだ作品がこれでもかとおさめられているのが魅力だろう。

期待を裏切らない素晴らしい短編集だった。