りつこの読書と落語メモ

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- 未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の

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2013年2月、突然の高熱と激痛に襲われた作家は膠原病の一種、混合性結合組織病と診断される。不治、希少、専門医にも予測が難しいその病状…劇薬の副作用、周囲からの誤解、深まる孤立感。だが長年苦しんできたこの「持病」ゆえの、生き難さは創作の源だった。それと知らぬままに病と「同行二人」で生き、書き続けた半生をここに―。芥川賞作家のアラ還“教授”と15歳猫の静かな日常、猫は闘病中そして飼い主は難病と判明!!!あとがき「去年は満開の桜を静かに見ていた」書下ろし収録。

疲れたとか動けないというレベルが他のひととはまるで違うのに、怠け病だ生意気だと言われながら暮らしていた日々。
読みながら「早く病院に行ってー」「ちゃんとした病院で検査してー」と思いながらじりじりと読む。
膠原病という難病であることがわかり薬を飲み始めてその効果で「ふつうに」動けるようになった時の喜び方に、それまでどれだけ不自由だったんだ、と驚かずにはいられない。
しかしこの人の凄いのはその我慢強さだけではない。

自分の生きづらさを長いこと小説にしてきた、その「生きづらさ」の裏にはこの難病の痛みがあったということが明らかになった時、自分はそれを文学に昇華してきたんだ、だからこれは膠原病じゃなく「笙野病」なんだ、とお笑いするところ。
天晴れとしか言いようがない。

病気と共にいきる日々を自分は軽症だから「闘病」ではなく「未闘病」だと言いきり、「殺すかわりに書け」と言い放つ。かっこいいよ!難解でよくわからないところもあるけど好きだよ!