りつこの読書と落語メモ

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末廣亭正月二之席夜の部

1/19(月)、末廣亭正月二之席夜の部に行ってきた。これで三回目。

・雲助「庭蟹」
・喜多八「たけのこ」
・小円歌 三味線漫談
・小満ん「あちたりこちたり」
・金馬「ちりとてちん
〜仲入り〜
・猫八 小猫 ものまね
・小袁治「鰻屋」
・一朝「紙屑屋」
・さん喬「夢の酒」
・正楽 紙切り
小三治時そば

雲助師匠「庭蟹」
洒落が通じない主人が番頭の洒落に「…ああ、だからやっておくれ。さあ」とワンテンポ遅れて困惑気味に言うのがなんともおかしい。
きょとんとした顔だけでおかしくて楽しい。

喜多八師匠「たけのこ」
喜多八師匠が代演ってうれしい。
立ち食いそばのまくら。かき揚げの乗っかった安っぽいそばを食べたくなるなぁ。
隣家のたけのこが自分の家の庭に生えてきて、それをだまっていただくことはせずに、わざわざ家臣を使いにやって大仰な言葉でけむにまこうとする侍と、負けじと応戦する隣人がおかしい。
喜多八師匠の侍がいかにも強面で、それだけに「(たけのこを)既に手打ちにいたした」と言うのがおかしくて大笑い。

小満ん師匠「あちたりこちたり」
小満ん師匠の前に小円歌師匠の三味線漫談があるのだが、これが正月らしくてとても華やかで楽しい。
出てきた小満ん師匠も嬉しそうで「三味線のあとですからお酒のお噺を」と言って「あちたりこちたり」。
風呂屋へ行くと言って出て行った亭主が午前様。いったいあなたどこのお風呂に行ってきたんです?とあきれる女房。
お湯に行ったら休みで…それも臨時休業。従業員慰安のために温泉旅行。
タクシーに乗って「銀座まで」って行ったら「どこの銀座です?」。言わなくてもわかりそうなもんじゃないか。銀座と言ったら決まってるだろう、田端銀座だよ。
小さい洒落を繰り返すだけの噺なのになんでこんなに楽しいんだろう。大好きだ。

金馬師匠「ちりとてちん
いつも偉そうで知ったかぶりをする男が何かいうたびに、主人がちょっとがくっとなって「…そりゃすまなかったな」とつい謝らされてしまうのがおかしくて、それだけに仕返しをしてやろうと思うのも無理はないなと思わせられるので、後味の悪さがない。
金馬師匠の噺はいつもそういうさりげない優しさに包まれていてそこが好きだ。

小袁治師匠「鰻屋」
短めバージョンの「鰻屋」。
鰻にぬるっと逃げられるしぐさがうまくてリアル。楽しい。

一朝師匠「紙屑屋」
歌や芝居の調子がすごく上手だけどこれみよがしじゃなくあくまでも落語っぽく軽いのがいい。
うまいとこういうふうにさりげなくできるんだなぁ。
どうやうまいやろ?とたたみかけるのではなく、あくまでも調子のいい若旦那を楽しむ噺なのだな、と一朝師匠の高座を見るとわかる。

さん喬師匠「夢の酒」
夢の話なのに脳天気にやにさがる若旦那がおかしくて、本気でヤキモチをやく女房がかわいい。
ぷぅっと膨れていたのが最後は爆発するのがおかしくて大笑い。

小三治師匠「時そば
この日は月曜日だったのに超満員で小三治師匠目当ての人が大半。もちろん私もそうだったんだけど…でもなんか「人間国宝を見る」という客席の期待が大きくて、小三治師匠がそばをすすっただけで「おおっ」(「これが国宝の芸だ=さすが上手だ」)で、ちょっと小三治師匠が気の毒になってしまった。
このお客さんの高揚感が、それまでの出番の噺家さんの時はとてもいい雰囲気だったんだけど、小三治師匠の時はあまりにみんながありがたがって聞いていて、そこにちょっと違和感を感じてしまった。
って、私自身は「姿が見られただけでうれしい」というミーハーファンなので、えらそうなことは言えないんだけど。