りつこの読書と落語メモ

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なぜ「小三治」の落語は面白いのか?

なぜ「小三治」の落語は面白いのか?

なぜ「小三治」の落語は面白いのか?

★★★★★

日本が誇る落語界の名人、柳家小三治。その小三治を愛してやまない著者が、膨大な時間と情熱をかけ、追いかけて綴った、「小三治論」の決定版!
貴重なロングインタビューから、高座を見続けたからこそ感じえた独特の「小三治論」、そして小三治聴きくらべ「九十演目」まで。
小三治という落語家が、なぜこれほどまで高い評価を得て、人々から愛されるのかが一目瞭然。2014年、人間国宝に認定された稀代の噺家、そのすべてを味わいつくす、落語ファン必読の書。

小三治師匠の魅力はなにもあなたに言われなくても知っとるわい!、と反感をもって読み始めたのだが、インタビューはあるわ、熱烈ファン目線からの小三治演目解説はあるわで、小三治ファンにはたまらない一冊だった。

インタビューがとにかく素晴らしい。
小三治師匠の言葉ってなんでこう心にストンと落ちてくるんだろう。
雲の上の存在だけどそういう感じがしない。ちょっと矛盾してるようなことを言ってるようなところでも「わかる!」と共感してしまう。

そして長年小三治追っかけをしていた広瀬さんの演目解説が素晴らしい。生で見たことがある噺は、「そうそう!そうなの!」と共感し、見たことがない噺には「あーー、生で見たい!」と見悶える。
小三治師匠の「鰻の幇間」「巌流島」「小言幸兵衛」「五人廻し」「品川心中」「茶の湯」「二番煎じ」見たいーー。

橘さんの写真も素敵。