りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

小太郎・小んぶ二人会

11/18(火)、ミュージックテイトで行われた「小太郎・小んぶ二人会」に行ってきた。
なかなか見に行けないけれど、小んぶさんも大好きな二つ目さんのひとり。大きな身体に欲のない人柄、そしてガツガツしてないけれど落ち着いていてじわじわとおかしさが湧き出してくる落語。大好きだ。

・小んぶ「浮世床(本)」
・小太郎「睨み返し」
〜仲入〜
・小太郎「親子酒」
・小んぶ「井戸の茶碗

小んぶさん「浮世床(本)」
学校寄席のまくら。
学校寄席の仕事で地方に行ってきたのだが、それが一人で一時間半やらないといけないという内容。 こどもがそんなに集中力が続くはずがないと思って、休憩は入れますか?と聞くと「必要ありません。」という返事。
どこまで自分や子どもたちにに負荷を課すんだ?と思ったけどやってみたら、案の定こどももよれよれでとても持ちゃしない。勝手に仲入りをとったり、小噺やったりしぐさをやったりこどもにやらせたり、なんとか1時間はんもたせた。

最後に質問コーナー。質問なんか出るかなぁと心配してたけどどんどん手が上がりほっとする。
落語に興味をもってもらったってことでよかった〜と思っていたら、最初の子の質問が「小んぶさんは女ですか?」
ええ?なにその質問?俺が女に見える?んなわけないだろ?
ていうか受けねらい?と思ったけどそうも見えないし、どう答えればいいんだろう。
「男です」「ありがとうございました」え?これでいいの?

そのあとが「小んぶさんの年収はいくらですか?」「ご想像にお任せします」
次が「何色が好きですか?」え?色?好きな色なんて特にないんだけど。でもなんか答えないと。
「緑かな。自分が小んぶだから」
なんだこれ、夢現実夢みたいに交互に来るこの質問は。そんなまくらから「浮世床(本)」。

たどたどしいよみかたがおかしい。なんかかわいいんだ、小んぶさんの吉ちゃんが。
サゲがオリジナルだったんだけどちょっとすべってあちゃーというかおで高座を降りて行ったけど、いい!なんか小んぶさん面白くなってるー!
そして明らかに小んぶさんファンが増えてる!!しかもきれいな女性ばかり!!驚いた!!

小太郎さん「睨み返し」
大晦日、借金の取り立てにどうしようかと夫婦で困り果てているところから始まったので「掛取り」?と思ったのだが、そうではなく。
最初に取りに来た米屋に難癖をつけてお金を払わないで受け取りを書かせて返す噺。
お客さんがきれいめの女性、さらにあまり落語を聴き慣れてない?人が多かったからなのか、この噺にみな全然笑わない。むしろ「なにそれ?ひどくない?」みたいなドン引きしてる雰囲気。
にらみ返しに入ってからも、その最初の噺で「ひどくない?」となった雰囲気が残ってしまって、あまり笑いが起きず、小太郎さんは気の毒だった。

小太郎さん「親子酒」
お客さんの雰囲気を察知してか、後半はわかりやすく毒気のないこの噺。
同じ「親子酒」だけどこれは上方版なのかな。
最初に帰ってきたのが旦那の方で、酔うほどに説教くさくなる。
次に帰ってきたのが若旦那でこちらはやたらと陽気。
でもお互いに酒癖が悪くてまわりのものに迷惑をかけるのは同じ。楽しかった。

小んぶさん「井戸の茶碗
おそらくそんなに人前ではやっていないのだろうなという、若干たどたどしいところもあったんだけど、そんなこと気にならないぐらい楽しくて素敵な「井戸茶」。
人のよい清兵衛さんが小んぶさんと重なって魅力的だし、若侍はかっこよくて気持ちがいいし、千代田卜斎が若干微妙ではあったけど(笑)登場人物が生き生きと魅力的で、明るく軽くでもちょっとじーんとくる、素敵な「井戸の茶碗」!
小んぶさん、なんかすごく面白くなってる〜。素敵女子に人気も出てきてる〜。ひゃっほ〜。