りつこの読書と落語メモ

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第144回朝日名人会

11/15(土)、有楽町朝日ホールで行われた第144回朝日名人会に行ってきた。
この会、チケットを取るのに電話をかけたんだけど、まあ繋がらない。携帯も熱を帯びてくるしさすがに会社だから気が引けるしもうだめだーーとあきらめて一旦席に戻りそれでもあきらめきれずトイレに行って未練がましくかけていたらようやく繋がったという大変な思いをして取ったチケット。
年間通しチケットというやつもあるらしく惹かれるけれど、多分行きたい会と重なったりして邪魔に思うこともあるんだろうなと思うと年間を買う気にもなれないし。って買う気になっても買えるとも限らない(人気らしい)。
予想通り非常に年齢層が高めの会だった。が、14時開演で終わったのが17時半とたっぷりだったのでお得感は高い。

・市助「たらちね」
・馬吉「王子の狐」
・馬石「明烏
喬太郎「ハンバーグができるまで」
〜仲入り〜
・小里ん「将棋の殿様」
小三治「死神」

馬石師匠「明烏
時次郎はいかにも堅く品がよく、大旦那はいかにも頭が柔らかく、源兵衛と多助はいかにも町内のお調子者らしく、楽しい高座。
昔は苦手だったこの噺。最近はそんなに苦手じゃなくなってきたけど、それでもこの噺の楽しみ方がまだわからない私だ。

喬太郎師匠「ハンバーグができるまで」
喬太郎師匠の会に通いつめていた頃は何度も見た「ハンバーグができるまで」。ああ、またこれか…とがっかりしたこともあったっけ。考えてみれば失礼な話だよなー。
久しぶりに聞いた「ハンバーグができるまで」。
演劇っぽい部分がちょっと小っ恥ずかしいんだけど、それを補うように商店街の人たちのバカバカしさが落語っぽい。
細かいところがすごくちゃんとしているから、結構お年をめした方にも受け入れられるんだろう。

小里ん師匠「将棋の殿様」
やりたい放題の殿様と家臣との将棋のようすがおかしい。殿様が有利になるように決めたルールの呼び名がなんかちゃんとした作戦っぽいのが面白い。
殿様をやり込める家老。殿様だけじゃなく家臣たちにも煙たがれているのがリアル。

小三治師匠「死神」
日本式のマッサージは全国あっちこっち通って相当極めたけどタイ式マッサージは極めらきれてない。それこそタイまで行って本場のマッサージを受けたりもしたけど、どうも「これが真髄」というところが見えない。
それが家の近くでマッサージ屋さんを見つけ、安いのに全身がとても楽になり、「これはいったいどういう系統なんだ?」と聞いてみると「これはタイ式マッサージです」と。
どうやらそのマッサージ師の女性がなかなか面白みのある人らしく、マッサージも非常に独自な理論を持っているし、趣味は神社仏閣巡りということでそれについてもひとこと言を持っている。
マッサージの話もしたいし神社仏閣の話もしたいし…といった風な小三治師匠だったけれど、独演会じゃないのであっちゃこっちゃ触りだけで「死神」へ。
ああっ、その話、もっとゆっくり聞きたかった!

小三治師匠の「死神」はもう何回も見ているんだけど、何度見ても好きで、うーむとうなってしまう。
死神が登場してくるところが毎回ぞくぞくっとくる。
初めての患者を見に行って死神が足元に座っているのを見て「しめた!」、この病人はもうだめですと見立てた医者が「稚内終点先生」、なんで毎回笑ってしまうんだろう。ほんとに不思議だ。
サゲを知ってるだけに、大金を手にした男が久しぶりに飲みに行って吉原にでも行こうかと思っているとくしゃみが出て「おっといけねぇ、風邪をひいちまった」と言うだけで、わくわく。
最後のシーンで客席がどっと笑うのが気持ちよくてたまらない。