りつこの読書と落語メモ

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新作落語せめ達磨53

11/14(金)、なかの芸能小劇場で行われた「新作落語せめ達磨53」に行ってきた。 この日は行きたい落語会がいっぱいあってどれにしようか1週間前まで迷っていたんだけど、初めてのせめ達磨に行ってみることに。

・駒次・粋歌《前説》
・ふう丈『幽霊前座』
・きく麿『守護霊』
・志ん八『ハガキ』
〜仲入〜
・天どん『どっちなんだよ』
・粋歌『卒業』

ふう丈さん『幽霊前座』
前座のお仕事をしているときはきりっとしているけど、高座に上がると結構おっちょこちょいなのが面白い。そういえば一之輔師匠がふう丈さんと一緒に旅に行った時のことをまくらで面白おかしく話していたなぁ。見た目でいうとわん丈さんの方がおっちょこちょいそうだけど、そんなことないんだな。

寄席の楽屋にはいろんな師匠が変わった人が多いんですが、見ていると抱きしめたくなるような師匠もたくさんいますと言ってA枝師匠の話。これが面白いんだけど、たどたどしいせいか?話なれてないせいかいまいちウケなくて納得できないふう丈さん。まくらも慣れなんだろうな。がんばれ〜。

そんなまくらから「幽霊前座」。これね、面白かった。
なんといってもアサダ二世先生のモノマネがそっくり!席亭の方は似てるかどうかわからないけど(笑)きっとこんな感じなんだろうなーと思っておかしい。

きく麿師匠『守護霊』
前にでたふう丈さんが着替えを手伝ってくれたという話。
きく麿師匠が、お仕事で東北(だったか?)から帰ってきたと聞いたふう丈さんが、着替えを手伝いながら「どうりでひんやりしてますね」。
…ひんやりなんかしてるかい!

嬉しかったのがKUHNSの落語会の時の裏話。
そういえばぼたんさんが落語をやっている時に後ろの方で話し声がするなぁと思っていたんだけど、実は後ろに近所のおじいさんおばあさんがいたんだけど、そのおじいさんが地声でああだこうだと落語に(?)文句を言っていたらしい。ひぇー。私は前の方に座っていたので全然わからなかった。
ぼたんさん、そんな声にも負けずいつものように普段通りに落語をやっていて、私は「ちゃんとしてるなぁ」という印象を持っていたんだけど、高座を降りてきたら「話をする人がいて最悪っす!」と結構おかんむりだったらしい。わははは。知らなかった。
あ、そういえばきく麿師匠が高座に上がったときは「あ、大丈夫ですかね。なにも言わないんですかね」みたいなこと言っていて、ん??と思ったんだった。
見ているだけではわからない裏話を聞けて得した気分。わーい。

あぐらをかいて左のお腹の下に両手で丸を作ってぶつぶつ言ってるところから落語が始まる。
ああ、なんかぶつぶつ言ってる。なんだろなんだろ?とわくわくしていると、「にいちゃんなにやってるんだよ。うるさいよ」と上から声が。
「なんでもないよ」
「なんでもなくないよ」
ぶつぶつ言ってるのは小6のお兄ちゃん、二段ベッドの上から弟がうるさいと文句を言ってるのがわかる。
そのうち兄弟の言い争いが激しくなっていくんだけど、「そんなことしたらお前には罰が当たるからな」がどんどんエスカレートしていって最後は「死にますーーお前は明日死にますー」。
そうだそうだ。小学生男子ってやたら「死にますー」言うんだよ!わはは。

最後は弟が泣き出してお父さんがやってくるんだけど、なにをしていたんだ?と聞くと、守護霊を呼び出そうとしていた、と。
実際に守護霊が出てきて…かどうかは見てのお楽しみ(またどこかでやるかなぁ?)。

天どん師匠『どっちなんだよ』
昨晩作り始めて中学生男子の頭の中みたいなしょうもない噺ができましたよーと。

豆腐を犬に持って行かれたお豆腐屋さん。怒って追いかけていくとその犬がかわいらしい女性のもとへ。どうやらこの犬は彼女の飼い犬らしい。
この女性が犬をけしかけてやらせているのか、あるいは彼女はなにも知らないのか。
会話をする中でいちいちAかBか悩む男。
というただそれだけの噺なんだけど、例えば犬のしぐさがちょっとうまくてでも酷くてなんか笑える。AかBか悩むんだけど結局は女の子のかわいさに振り回されるのがおかしい。

粋歌さん『卒業』
トリは今回が初参加の粋歌さん。
「松本さん、今までありがとうございました。いろいろー迷惑をおかけしましたがーぼくはー今日であなたを卒業します」 「は?あ、そ、そうですか」
ストーカーが17年間ストーカーしてきた松本さんに別れを告げにくる、という噺。
17年間ストーカーしていた理由が、中学生の時の松本さんが一人だけ自転車を乗る時に規則どおりにヘルメットをかぶり太い眉毛がつながっていて鼻の下も毛がぼーぼー、と悪目立ちをしていたから。こういう子ほどあるときにものすごいきれいになったりするんじゃないかという将来性に賭けてストーカー始めました。
罪悪感のかけらもなく非常に高いプロ意識を持ったストーカー。気持ち悪がりながらも松本さんがちょっとほろりとするのが妙。
粋歌さん、面白い。