りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

龍志・志ん輔・扇遊三人会

10/31(金)、浅草演芸ホールで行われた「龍志・志ん輔・扇遊三人会」に行ってきた。
実はらくごカフェに置いてあったチラシを見て以来、龍志師匠が気になっていた。すごくいい顔してるなぁ…どんな噺家さんなんだろう。一度見てみたいなぁ。
で、龍志・志ん輔・扇遊三人会があると知り、龍志師匠見たさに行ってきたのであった。

・金原亭駒松「元犬」
・古今亭始「強情灸」
・入船亭扇遊「三井の大黒」
古今亭志ん輔「寝床」
〜仲入〜
・立川龍志「居残り佐平治」

始さん「強情灸」
前座時代から好きだったけど、いいなぁ始さん。わかりやすくて面白くて飄々としていて気持ちのいい二つ目さんだ。

扇遊師匠「三井の大黒」
この3人は前座時代を一緒に過ごした仲で、その中で龍志師匠が一番上でよく奢ってもらった、と。会うたびに奢ってもらっていてトータルしたら多分5千万円ぐらいになるのではないか、と笑わせる。
「三井の大黒」、いかにも江戸っ子らしい棟梁とぼーっとしていて掴みどころのないポン州のやりとりがなんともいえず楽しい。善意の塊のような棟梁にじーん…。楽しかった。

志ん輔師匠「寝床」
昼は浅草演芸ホールで二つ目バトルがあった志ん輔師匠。
今年は講談のきらりさんが優勝したらしいのだが、とにかく彼女が男らしいのだ、と。
団体さんが途中で25名一気にいなくなり、お客さんも票を持っているのでこれは後半出る演者が不利とわかりきっているのに、彼女は一番最後の出番を所望。いかに彼女が男らしいかが分かるけど、それにもかかわらず圧倒的多数で優勝したというのがまたすごい。
またこの会はもともと志ん助師匠がホールに頼まれて噺家を集めて芝居をしたりしていたんだけど、とにかく準備も大変だし利益が出ない。めんどくさくなってきたので、今回は前座修行を一緒にした仲間に声をかけて3人会をすることにした、と。
いやほんとに面白い組み合わせ。この3人会は続けてほしいなぁ。
志ん輔師匠の「寝床」、おだてに弱い旦那が迷惑だけど憎めないキャラクターで楽しかった。

龍志師匠「居残り佐平治」
待ってましたの龍志師匠。出てきてにっこり笑った顔がかわいい!うわーー。
この3人の中で一番上だというのでトリをとらせてもらえることに。まさか浅草演芸ホールでトリが取れる日が来るなんて思ってもいなかった。
確かによくおごったんですけど、今考えれば前座で自分もお金がなかったはず。なんで出せたんだろうといったら、女に出してもらってた。みんなで酔っ払うと最後はその女が働いてる焼き鳥屋に行っておごってもらって。それが今の女房です、と。

そんなまくらから「居残り佐平次」。
先ほどのまくらが効いていて、お金がないのに居残りをするつもりで品川に繰り出す佐平次が龍志師匠と重なって見える。佐平次の調子の良さがなんとも魅力的で、もしかするとワル?いやあんまり深い考えはない?と曖昧なところがいい。
とてもチャーミングな「居残り佐平次」でハートを射抜かれた〜。これ以上好きな噺家を増やしたくないと言いながらまた増やしてしまった。