りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

らくご街道雲助ー慕情ー九州吹き戻し他

10/15(水)、日本橋公会堂で行われた「らくご街道雲助ー慕情ー九州吹き戻し他」に行ってきた。

・市助「一目上がり」
・雲助「駒長」
・雲助「電話の遊び」
〜お仲入り〜
・雲助「九州吹き戻し」

市助さん「一目上がり」
達者な市助さんもこの会ではちょっとやりづらそう。
それでも無理に笑わそう笑わそうとしないところが素敵。

「大家さんのところにばけものあります?」
「え?うちのばあさんかい?」
このやりとりが妙におかしい。

雲助師匠「駒長」
初めて聴いた噺。
借金で首が回らない夫婦。特にあの人には合わせる顔がないよ、と女房が言うのが深川の丈八。
すると旦那のほうが、あいつはお前に惚れてるから、美人局をやって借金をチャラにしてしまおう、と持ちかける。
そんなことやりたくないよという女房に旦那のほうが「しょうがないよ。苦しいんだから」と言う。この「苦しいんだから」というのを旦那が何回も言うんだけど、これがなんともバカバカしくてその度に笑いが起きる。
途中までは旦那の脚本通りに行くのだが、二人きりになった時に丈八に優しい言葉をかけられた女房はよよ…と泣き崩れその気になってしまう。
書置きを残して丈八と手に手をとりあっていなくなってしまった女房。それを見つけた旦那が…。

これ、本当はもう少し陰惨な噺なんだけど、それだとなんかさすがに…と思い、こんなふうにバカバカしい噺にしてみました、と言う雲助師匠。これをまともにやった版は確かにあんまり見たくないなー。
サゲもバカバカしくてすごく好き。

雲助師匠「電話の遊び」
初めて生で見られた、雲助師匠の「電話の遊び」!
遊雀師匠のも楽しかったけど、雲助師匠のも楽しい!
遊び人の旦那と堅い若旦那。旦那が遊びに行こう行こうとお尻が軽いのと、若旦那が話をするたびにメガネを直すのがおかしい。
歌に合わせてどんどん陽気になっていくのが見ていて楽しい。

雲助師匠「九州吹き戻し」
先週小満ん師匠で聴いた「九州吹き回し」。同じ噺なのに印象が全然ちがう。でも両方とも甲乙つけがたくいいなぁ…。こうやって同じ噺でも人によって味わいが全然ちがうから、落語って面白い。