りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭9月中席昼の部「十代目金原亭馬生三十三回忌追善興行」

9/15(月)、末広亭で行われた9月中席昼の部「十代目金原亭馬生三十三回忌追善興行」に行ってきた。
10日の興業のうち最低一回は行こうと前売り券を買っておいた。
雲助師匠がトリのこの日に行ってみれば、11時ですでに行列。うおーすごい。先代馬生師匠を見たこともないくせに勇んで並んでいる自分がちょっとおかしい。

・駒松「豆屋」
・馬吉「鮑のし」
・白馬「お菊の皿
・世之介「鷺とり」
・浮世亭とんぼ&横山まさみ 漫才
・駒三「親子酒」
・馬好「初天神
・美智美都 マジック
・朝馬 漫談
・馬の助「権助芝居」、百面相
・今松「家見舞」
・ぺぺ桜井 ギター漫談
・馬生「目黒のさんま」
〜仲入〜
・座談会(朝馬:司会、雲助、馬生、池波志乃中尾彬
・左橋「粗忽の釘
・伯楽 漫談
・雲助「幾代餅」

馬吉さん「鮑のし」
初めて見た馬吉さん。独特の声。分かりやすくて楽しい落語。

世之介師匠「鷺とり」
後ろに飾ってある先代馬生師匠の襲名記念の掛物の説明や小噺などのあと「鷺とり」をさらっと。

駒三師匠「親子酒」
そろそろちゃんとした落語を聞きたいなぁと思っていたところにぴたっと。さらっとしているけどじわじわきいてくる。好きなタイプの噺家さん。

馬好師匠「初天神
初めて見た噺家さん。その風貌にぎょっとするも、なんか今まで見たことがないような形の「初天神」(七味売りが出てきたり、占い屋が出てきたり)で、面白い。
対談の時に雲助師匠が、馬生師匠に「雲助という名前をいただきたい」と言うと、馬生師匠が「ああ、お前ならいいかもしれないな。馬好だと(ぴったりすぎて)まずいけど」と言ったと言っていたのが、妙に納得。
「おい、名前を出すなよ」と雲助師匠は怒られてたけど。わはは。

馬の助師匠「権助芝居」、百面相
それまでが結構小さな声の師匠が続いていたので、はっきりした口調にちょっとほっとする。
落語も良かったけど、百面相もよかった。百面相を見て「前にこの師匠見たことある!」と思い出した。楽しい。

今松師匠「家見舞」
わーい。今松師匠!うれしい。
お金のない二人組のうち一人が贔屓にしてる道具屋があるからそこで兄貴の祝いを買おうと行って、道具屋が出してくる品物をどれも手が出ないから「そのジュー(十)って音のしない物を頼みたい」というのがおかしい。
淡々と話しているのに仲のいい男二人の気安さや気の良さが伝わってきて楽しくなってくる。
好きだ。見るたびにどんどん好きになる。

馬生師匠「目黒のさんま」
お殿様が悪気がなく可愛らしい。目黒で食べたさんま、本当に美味しかったんだろうなぁと伝わってきて微笑ましい。

座談会(朝馬師匠:司会、雲助師匠、馬生師匠、池波志乃さん、中尾彬さん)
志乃さんが女優になった時の話や中尾彬さんの馴れ初めなど。
二人の結婚式に行った弟子たちが「あの二人は何年もつか」と賭けをしていたという話がおかしい。
また最初に入門した年を聞かれた雲助師匠がほよっと自分の生年月日を答えて、それを最後までいじられてたのがおかしかった。雲助師匠ってなんかほよっとしていてかわいいなぁ…。
最後に、先代馬生師匠の書いた「そば」に関する随筆を中尾彬さんが朗読。情景が浮かんできて涙が出てしまった。 最後の抽選で、先代馬生師匠の手ぬぐいが当たってやっほい!

雲助師匠「幾代餅」
雲助師匠の「幾代餅」は何回か聞いているけど、何度聞いてもいいなぁ…。女将の朗らかさ、親方の優しさ、清蔵の純朴さ。大げさにやるわけじゃないけどそれぞれのキャラクターが浮き上がってきて、「できすぎ」な話だけどしらじらしく感じさせない。
やっぱりトリはこうでなくっちゃ。満足。