りつこの読書と落語メモ

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ネルーダ事件

ネルーダ事件 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

ネルーダ事件 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

★★★★

南米チリで探偵をしているカジェタノはカフェで、この稼業を始めるきっかけとなった事件を思い出していた。それは1973年、アジェンデ大統領の樹立した社会主義政権が崩壊の危機を迎えていた時のことだった。キューバからチリにやって来たカジェタノは、革命の指導者でノーベル賞を受賞した国民的詩人ネルーダと出会い、ある医師を捜してほしいと依頼される。彼は捜索を始めるが、ネルーダの依頼には別の目的が隠されていた。メキシコ、キューバ、東ドイツ、ボリビアへと続く波瀾の調査行。チリの人気作家が放つ話題作。

南米ミステリ!
不安定な政情、誰が敵か味方かもわからず電話は盗聴され身柄を拘束されるかもしれない。そんな中、国民的な詩人の望みをかなえるため奔走する素人探偵。

ドラマチックでスリリングだけどここに描かれるチリがフィクションでないことにぞくっ。
巻き込まれ翻弄される面白さと、男としては最低だけれど魅力的なネルーダと彼の回想と詞の面白さ。
北欧ミステリーとは対極にあるような「熱」を感じられるミステリー。 面白かった。