りつこの読書と落語メモ

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二八落語会・昼席 瀧川鯉昇

4/12(土)、原宿VACANTで行われた「ビクター二八落語会・昼席 瀧川鯉昇」に行ってきた。

・三遊亭歌むい「子ほめ」
瀧川鯉昇「千早ふる」
〜中入り〜
瀧川鯉昇粗忽の釘
瀧川鯉昇「ねずみ」

原宿のおしゃれスペースで鯉昇師匠?!
ナビを片手にどうにか会場にたどり着いたものの、あまりのおしゃれ具合に「ほ、ほんとにここでやるの?」とはてなでいっぱい。
やっぱり間違った場所に来ちゃった?と思っていると、地図を片手に鯉昇師匠がやってきて、店の中へ入っていくのが見えて、やっぱりここで間違いないらしい。

自由席と聞いていたのだが整理番号順の入場と言われ、改めて自分のチケットを見ると6番。おお!
お店の2回がオープンスペースになっていて前に高座が用意してあり、そこから結構離れた場所に客席が。2列目までは背もたれのない低めのベンチ。3、4列目にキャンプ用の椅子が置かれていて、その後ろにもう少し高めのベンチシートというこしらえ。 背もたれあるとうれしいよねーとキャンプ用の椅子の席を陣取り、ワンドリンクでビールをもらって、ご機嫌〜。ビールが飲めるとそれだけで2割増ぐらいご機嫌になる私である。

歌むいさん「子ほめ」
初めて見た歌むいさん。歌武蔵師匠のお弟子さんらしい。
前座さんらしい素直な落語。童顔なのか?それともほんとに若いのか?

鯉昇師匠「千早ふる」
いつものように高座にあがって無言で客席を見回す。何か言いそうで言わないあの独特の表情に客席から笑い声。
場所柄なのかおしゃれな人が多く来ていて、きっとこれが初めての落語という人も多かったのではないかな。
そんな独特な雰囲気の中、力むことなくいつもの通り飄々とした鯉昇師匠が素敵だった。

鯉昇師匠の「千早ふる」はいつか見てみたかったので生で見られて感激。
短歌の意味を教えて欲しいと言われたご隠居さん。八五郎が下駄も履かずにやってきたと聞いて、雑巾でそこいらを拭かせるくだりがやたらめったらおかしい。
入ってきたあたりを全部拭かせて、入ってもいない隣の部屋も拭かせて床の間から柱も磨かせて一通り拭いたらバケツの水を捨てさせてバケツをひっくり返してその上に雑巾をおいて乾かしておいて、さ、もう帰っていいよ。
無駄なくだりにも思えるんだけど、部屋を掃除しているうちにいっきに落語の世界に引きずり込まれてしまう。見事だ。

竜田川といえばほら、あれだよ」
「え?なんですか?」
「お前さん、わかりそうなものじゃないか。隅田川、信濃川ナイル川、チグリスユーフラテス川ときて竜田川だよ」
「あ、ええと…川!川ですね!」
「違うよ。外国人力士だよ!」

女断ちをして一人前の力士になった竜田川。客に誘われて吉原に行き、ちはやに一目惚れするが振られ、妹分のかみよにも振られ、傷心のまま生まれ故郷のモンゴルに帰り豆腐屋になる。
「え?なんで豆腐屋?」
「そりゃ振られたらどうしたって豆腐屋になるしかないだろう」
「なんでモンゴルで豆腐屋?」
「え?あ、言ってなかったか。竜田川の実家はモンゴルで豆腐屋をやっていたんだよ」

一生懸命働いて豆腐屋を立派にした竜田川。そこにラクダに乗って落ちぶれたちはやがやってくる。
振られた時の屈辱を思い出してちはやの肩を押しのけたらその勢いで飛んでいってしまったちはやはチョモランマを越えてしまう。
「え?なんで?」
「いやだって力士になった男だよ。竜田川は。それが本気を出したら」
「いやそうじゃなくてなんでチョモランマ…」
「そんなことは知らないよ。心配ならネパールに行って確かめておいでよ」

もうなにがなんだかわからないこの世界観がたまらない。大好きすぎる。鯉昇師匠の千早ふる。

鯉昇師匠「粗忽の釘
そして中入り後はロザリオ版粗忽の釘
刈り込んで9分で終わらせてオチをいったと思ったらそのまま解説に入る鯉昇師匠。
落語を初めて聞いてしかもそれが鯉昇師匠の摩訶不思議なワールドで???となった人たち向けの解説だったのか。
「古典を冒涜している」と先輩に怒られたというエピソードがまたおかしい。

鯉昇師匠「ねずみ」
最後は正統派の「ねずみ」をたっぷりと。
このメリハリがたまらない。
と言いながら、実はお昼にラーメン+生ビール、会場で1ドリンクのビール、で途中どうしても目を開けていられなくなり2分ほど意識を失ってしまった。すすすみません。

主催者の方のお話によればビクターは落語に力を入れていこうという所存らしい。
すばらしい!

鯉昇師匠「千早ふる」