りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

道楽亭出張寄席 三遊亭兼好・三遊亭萬橘二人会『おかしなふたり』

3/5(水)、深川江戸資料館で行われた「道楽亭出張寄席 三遊亭兼好・三遊亭萬橘二人会『おかしなふたり』」に行ってきた。

・遊かり「牛ほめ」
・兼好「粗忽長屋
・萬橘「たらちね」
〜仲入り〜
・萬橘「初音の鼓」
・兼好「崇徳院

遊かりさん「牛ほめ」
出演の二人と同じ「三遊亭」。でも自分は芸協であの二人は円楽一門。今日は遠い親戚のおじさんに呼んでもらったという感じです、と。 落語に入ったとたんに声の調子が変わるのが少しドキっとした。

兼好師匠「粗忽長屋
兼好師匠の「粗忽長屋」初めて聞いたけど、師匠にぴったりだ。テンポがよくて明るくてずれていく会話。
底抜けに明るて楽しくて大好きだ。

萬橘師匠「たらちね」
兼好師匠の「粗忽長屋」を思い出そうと思っても思い出せないのは、そのあとに聞いた萬橘師匠の「たらちね」が破壊的に面白かったから。私の記憶力がもやもや…なのももちろんあるけど。
大家さんから縁談を持ち出されてその気になってしまった八五郎。奥さんになる人が言葉が丁寧すぎるというキズを聞かずに帰ってしまう。 やって来たお嫁さんがしゃべりだしたところでびっくり。「え?日本人?」
また名前を聞かれたお嫁さんが「自らことの姓名は…」と語りだすとそれが全て名前だと思い込み、彼女に話しかけるたびにまるで寿限無のように「自らことの姓名は…」と呼びかける。名前が長くて話がなかなか進まないから今日は仕事を休んじゃった、というのがおかしい。

もうとにかく爆発的に面白くて笑ってるうちにもうツボにはまって笑いが止まらなくなる。
「たらちね」をこんなに面白くできるとは。萬橘師匠ってすごい!

萬橘師匠「初音の鼓」
トリが兼好師匠なので自分はとっととやって引っ込みますからと萬橘師匠が言うと、「あらーそんなー」と本気で返事をするおばあさんがいておかしい。まくらなんて半分位「つくり」だと思って聞いているんだけど、いちいち「へぇーー」「そうなのーー」とうなづいているのがおかしいような鬱陶しいような…。
「初音の鼓」は喬太郎師匠でしか聞いたことがないのだが、バカバカしくて面白かった。

兼好師匠「崇徳院
崇徳院」は上方の噺家さんでしか聞いたことがなかったんだけど、大好きな噺。
若旦那が患ったと聞いて心配してやってきた熊さん。心に思っていることがあると聞いて元気に若旦那の部屋に入っていくのがおかしい。
わっと驚くっていうときに兼好師匠が「わっ」と言ってひゅっと引くのが好きだー。
ほんとに見るたびに違う噺で兼好師匠はお得感があるなぁ〜。