りつこの読書と落語メモ

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芥川賞&直木賞フェスティバル 角田光代×奥泉 光×鵜飼哲夫トークショー『芥川賞、この選評が面白い』

3/2(日)、マルキューブで行われた「芥川賞直木賞フェスティバル 角田光代×奥泉 光×鵜飼哲夫トークショー『芥川賞、この選評が面白い』」に行ってきた。
エッセイやブログが大好きな角田光代さんと文芸漫談がいつも最高に面白い奥泉光さんの対談、面白くないはずがない。

椅子席はメールで事前に申し込まないといけなかったのだが、立ち見もOKだったので、開始前から立ち見をするために場所取りをしている方が何名もいて、申し訳ない気持ちで椅子席へ。
とはいえこんなチャンスはそうはないと思うので貪欲に前の方の席を陣取る。

以下覚えている範囲で覚書。あまり覚えてないし正しく理解できてたかは甚だあやしいのだが、あくまでも自分の覚書ってことで許してけろ(誰に言ってる?)。

・自分が選ばれる側の立場にいたときは、「えらい作家の先生がたいして読みもせずに決めるんでしょ、感じ悪いなぁ」と思っていた部分もあったんだけど、いざ自分が選ぶ側にまわってみれば、真剣にかかわらずにはいられない。(K)
・自分は4回候補になって4回目にようやく受賞した。もう自分の作品は絶対に選ばれることはないんだろうなと思っていた。初めて候補にあがって受賞した人と何回か候補になって受賞した人とでは受け止め方が全然違うはず。(O)

太宰治の作品にたいして川端が「私見によれば、作者目下の生活に厭な雲ありて、才能の素直に発せざる憾みがあった」と選評し、激怒した太宰が異議申し立てをしその中で「刺す」というような物騒な表現もあった。
・その気持ちはわからないではないけれど本当に言っちゃうのがすごい。(O)
・書いた人の私生活にまで言及するというのは今では考えられない。今は「これを言ったら怒られるだろうな」という基準が結構厳しくなっているから、それこそ「刺されるかもしれない」と思って慎重になる。(O)

該当作品なしの時の選評が面白い。今みればそうそうたるメンバーなのにかなり辛辣な選評が目立つ。
・どうしても時代の影響を受けないではいられないので、今自分たちが行っている選評も何十年か後にみたときに、正当な評価ができていたかといえばそんなことはないだろう。政治や時代の空気と逆行するような作品だとどうしても評価されづらいが、実はそういう作品の流れが次の流れになることも多い。(O)

自分が時代に合わない、古くなったと感じるとき
・受賞した作品の評価を自分は正当に行えないと言って勇退した作家がいたが素晴らしいと思う(K)。
・自分の感性が時代に合わなくなったなんてことは考えなくていいと思う。あの人も続けていてよかったと思う。何か新しいものが出てきたと思うこともあるけど、新しいわけではなく根本は変わってない。(O)

村上春樹が選ばれなかったことにたいして
・自分も4回目で選ばれたがそういう作家は結構たくさんいる。それは選考委員がその人の作風ややりたいことを何作か読むことでわかるから。村上さんも4回ぐらい出してれば受賞したと思う。(O)

こうやって書いてみると覚えてるの奥泉さんばかりだ…。
でも角田さんも良かったんだよなぁ。正直で。
楽しい時間だった。