りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

大手町落語会NEO!−疾風怒濤競演−

2/25(火)、日本橋公会堂で行われた「大手町落語会NEO!? ―疾風怒濤競演― 」に行ってきた。

・三遊亭ふう丈「からぬけ」
・立川志の春「厩火事
桂吉坊崇徳院
〜仲入り〜
・三遊亭天どん「双蝶々」

ふう丈さん「からぬけ」
いつも前座でてきぱき働くふう丈さんを見ているから、たまに落語を聞くと「こういう声でしゃべるんだ」とちょっと新鮮。頭の弱そうな与太郎がかわいい。

志の春さん「厩火事
まくらでソチオリンピックの話をしてたけどさすがイェール大学出身。ソツがなくてちょっとためになってすっと噺に入りやすくなるまくら。
テンポがよくて楽しい「厩火事」だった。

吉坊さん「崇徳院
大好きな吉坊さんのまくらは米朝師匠の内弟子だったころの話。
さすがは人間国宝ですわ、一度も料理したことがない人間の作ったご飯を食べようとしはるなんて。私が初めて作った味噌汁を飲んだのは米朝師匠です、と。
そんな米朝師匠がある時「今日は豚汁が食べたいわ」とおっしゃった。
よっしゃと張り切って買い物に行き、豚、じゃがいも、人参、大根などを買ってきて、寸胴鍋で大量の豚汁を作って出した。

普通にご飯を食べていた米朝師匠がふと顔をあげて「あ、そういえば豚汁がないなぁ」。
「え?今召し上がってるのが豚汁ですよ」
「いや、これは豚汁やない」
「いえ、それが豚汁ですよ」
「いや、これは違う」
「じゃ、それはなんでしょう?」
もはや頭が混乱して自分が作ったものがなんだかわからなくなってしまった。
すると米朝師匠がいった。「これは具だくさんの味噌汁や」。

後日、米朝師匠に豚汁とはどういう食べ物かと聞いたら、鍋にわっと白菜を入れてそこに豚をいれたものや、と。 それは豚鍋ですやん!と思ったけど、米朝師匠にとって「豚汁」とはそれを指していたらしい。

崇徳院」面白かった〜。上方落語好きだ〜。
「せをはやみ〜」と息も絶え絶えになりながら、お嬢様を探し回る熊さんがおかしい。
たっぷり笑って大満足。

天どん師匠「双蝶々」
「双蝶々」は以前龍玉師匠のを見たことがあるんだけど、龍玉師匠のは雲助師匠譲りの芝居仕立てだったんだけど、天どん師匠は照れがあるのか?そこまでしっかり演じるという感じではなかったので、ちょっとあらすじを語ってるだけ、みたいになっている部分があったような…。ってえらそうですびばせん。
でも体も大きいし悪人顔だしこういう噺は天どん師匠に合ってるような気がした。
手ぬぐいが飛んで行ってしまうハプニングがあったんだけど「慌てないんだぜ、もう一枚持ってるから」と懐から出したのがおかしかった。

天どん師匠、果敢にいろんな噺にチャレンジしてるなぁ。
そろそろ天どん師匠らしい酷い新作(褒めてます)を見たいなぁ。