りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第五回 龍玉部屋

2/23(土)、お江戸両国亭で行われた「第五回 龍玉部屋」に行ってきた。

・龍玉「鹿政談」
・駒次「公園のひかり号」
〜お仲入り〜
・龍玉「付き馬」

龍玉師匠「鹿政談」
まくらが苦手そうな龍玉師匠だけど、この会だとホームな雰囲気があるからか、わりと話してくれるのがうれしい。
鈴本下席で雲助師匠がトリをとっていて呼んでもらっている。師匠がトリの時に呼んでもらえないとさすがに寂しい。そんなに嫌われているのかな、って。わりと傷つきやすい方なんで。
初日は貸切だったので一般のお客様は入れなかった。で、本所ってところがありますよね?ありません?いやありましたよね?師匠がそこに住んでいて町内会に入ってるんですけど、本所の町内会で貸切にしたんです。師匠の家にもそのお知らせのファックスが来たらしいです。

そうそう。雲助師匠がトリなので一回は見に行きたいなと思っていたんだけど初日が貸切で「あれ?」と思っていたのだ。謎がとけてちょっとうれしい。

「鹿政談」ってお裁き物なんだね。
お裁きのここぞというところで扇子がぴょん!と飛んで落ちてびっくり。龍玉師匠もびっくりして高座を降りて取りに行って「一番大事なところなのに」と言ったので大爆笑。
「これは取り返しがつかないな」でさらに大爆笑だったんだけど、上手にもどしていたのはさすが。ハプニングも笑いにつながるから大歓迎。

駒次さん「公園のひかり号」
前に天どん師匠のお披露目で見たことがある駒次さん。
お江戸両国亭は初めてなんですけど、カンゲキです。これがかの有名な邪魔な柱ですね。こんな邪魔な柱があるのはこことクラブクワトロぐらいですね、には笑った。そうそう、あそこも柱が邪魔なんだ。

電車好きの駒次さんらしいこの噺。
新幹線が入ってくるときのアナウンス、扉が閉まる音、流れる音楽、車掌のアナウンス、キップの確認、クオリティが高いのでめちゃくちゃ笑える。
子供に話しかける車掌さんが実はおじいさんで新幹線も本物ではなく公園に飾ってある0系新幹線というのが途中でわかるのだが、そこらへんの描写がとても巧みだ。
そしてこの子が同じ公園でおばあさんに出会いそこから真相がわかるところが見事で思わず鳥肌がぞわぞわぞわ。
最後のシーンではぐっときてしまい涙が…。
私だけでなく、泣いている人が何人かいて、ちょっとすごいよ、これ。感動。

龍玉師匠「付き馬」
一銭も持ってないのに吉原で遊ぼうという男と、どうにか客をつかもうとする若い衆。
一夜明けてから若い衆を連れまわす男がパーパー言うのがたまらなく面白い。そして口をとがらせてしぶしぶついてくる若い衆が気の毒なんだけど面白い。
早桶屋の主人との会話がずれているのも面白くて大笑い。

ネタおろしだったのかな。
龍玉師匠にはこういう噺が合ってるなぁ…。信用ならない男をやらせたら右に出るものはいないのでは。
よかった。