緑衣の女
- 作者: アーナルデュル・インドリダソン,柳沢由実子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2013/07/11
- メディア: 単行本
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住宅建設地で発見された、人間の肋骨の一部。事件にしろ、事故にしろ、どう見ても最近埋められたものではない。現場近くにはかつてサマーハウスがあり、付近にはイギリス軍やアメリカ軍のバラックもあったらしい。住民の証言の端々に現れる緑の服の女。数十年のあいだ封印されていた哀しい事件が、捜査官エーレンデュルの手で明らかになる。CWAゴールドダガー賞/ガラスの鍵賞同時受賞。究極の北欧ミステリ。
DVの描写が執拗でリアルで読むのが辛かった…。
彼女がどうにかして逃げることはできなかったのだろうかとそればかり考えてしまう。
人としての尊厳を忘れさせられてしまうほどの肉体的、精神的な暴力。子どもたちの抱いた恐怖と絶望を思うともうどうにもやりきれない。
長く続くDVは殺人より許しがたく感じた。
うまい作家だと思うし訴えたいことは伝わってくるけれど、正直読むのが辛すぎて楽しい読書とは言い難かった。
これを読まされて私たちにいったいどうしろというのか…という想いが残った。