りつこの読書と落語メモ

はてなダイアリーからブログに移行しました。

落語教育委員会 柳家喜多八・三遊亭歌武蔵・柳家喬太郎 三人会 練馬文化センター

10/23(水)、練馬文化センターで行われた「落語教育委員会 柳家喜多八・三遊亭歌武蔵・柳家喬太郎 三人会」に行ってきた。

・コント「文七元結パロディ」
柳家さん若「のめる」
柳家喬太郎「雉子政談〜小泉八雲怪談より」 
柳家喜多八噺家の夢」
・三遊亭歌武蔵「文七元結

いつものように携帯切ってねのコントより。
刑事が犯人を追い詰める、みたいなコントが続いていたので、今回のは少し新鮮。
舞台の上には着物姿の喬太郎師匠。身投げをしようとするところを、女物の着物を着た歌武蔵師匠が止める。 あれ、この女物の着物ってなんだっけ?こういう噺あったよね…と考えていて、ああそうか、文七元結か!
練馬文化センターに落語教育委員会を見に行って携帯を鳴らしてしまったから身を投げようと思っているという喬太郎を止める歌武蔵。
ようやく喬太郎が死ぬのをあきらめてほっとしたと思ったら、ふらふら〜と舞台に現れた喜多八師匠が身を投げようとしている。
おいおいこっちもかよ!と止めると、こちらは先ほど練馬文化センターで携帯を鳴らされた時に喋っていた噺家
携帯を鳴らされるのは、噺家にとっても死にたくなるほどいやなことなんだよ、と。
最近見たコントの中では比較的良かったのでは…。って上から目線ごめん。

さん若さん「のめる」。
初めてみたけど、わかりやすくて面白い。そして私こういう噺好きなんだよー。
さん喬師匠のところの二つ目さんは結構面白い人がいるなー。
しかしコントの甲斐もなく後ろの方で携帯が鳴っていたのは悲しかった。携帯を切れとあれだけ言われて切らない神経が本当にわからない。しかもそういう人に限って鳴ってもすぐに切らないんだよなぁ。

喬太郎師匠「雉子政談」。
売れっ子なのにいまだに地方の学校寄席まわりもしている喬太郎師匠。この人は仕事を断らないんだろうか、といつも思う。
台風にあたって一日は中止になってしまったのだが、次の日から予定通り九州を横断。
毎晩飲みに行くわけじゃないんだけど、時々は一緒に回っている仲間と飲みに行く。コンビニで缶ビールを買ってホテルの部屋で一人で飲むこともある。
買っておいたビールを飲まなかったのでカートに入れて次の地域へ移動。九州というのは縦に移動する分には便利なのだが横に移動するのはえらい手間がかかる。
何時間もかかってようやく目的地に着いた時はかなりの雨。傘をさすほどでもないかと思ったら案外降られてびしょびしょになってしまった。
ホテルについてカートから荷物を出してみたら部屋ばきがびしょ濡れになっている。
あれ?下が濡れちゃったのかな。ちょっと油断してたな。そう思って出してみるとほかの衣類も濡れてる。
おやおや?と思ったら、なんと缶ビールに穴があいて入れてたものがビールまみれに。
うへーと思いながらホテルのバスルームでビールまみれの部屋ばき入れを洗う侘しさよ…。俺、50にもなって何やってるんだろうと思った。

4泊もするような時はホテルのクリーニングサービスを利用して、普段着や下着、肌襦袢、ステテコなんかも洗ってもらう。
きれいになって戻ってきてそれをそのまま持ち帰り、この間の落語会で「そうだあの時洗ってもらった下着を着よう」と思って袋のまま持って行って着てみると、ステテコの肌触りが何か違う。
おや?なんだ?と思ってよく見てみれば、明らかに自分のものではないステテコ。
さてはホテルで間違えられたらしい。
電話して文句を言おうかと思ったけど、送り返してくれと言われたらめんどくさい。まぁ、いいや。
というわけで、今日は他人のステテコ履いてるんです。どこのオヤジのまたぐらを包んでいたかわからないものを着て高座にあがってるんです。

こういうまくらは楽しいなぁ…。
いつまででも聞いていたくなる。特に爆笑っていうほどでもないんだけど、旅の楽しさと侘しさが伝わってきて楽しい。
噺は「雉子政談」。前に三鷹で聞いたことがある。
優しいと思っていた夫が突然見せる残虐さ。女房と話をしながら雉子の首をきゅっと締める様が恐ろしい。
裁きを受けて居直る姿も恐ろしく、やはり喬太郎師匠はこういう噺が合っているなぁと思う。
「ケーン」となく雉子の可愛らしさだけが唯一の救いだった。

喜多八師匠「噺家の夢」。
実は今日は本当にこうやって来られただけでよかったんです、という喜多八師匠。
長年の規則正しい不摂生がたたって、お尻の調子が悪くなってしまった。ビロウな話で申し訳ないが、そうなったことは初めてじゃないし二三日すれば治るだろうとタカをくくっていたのだが、もう今までにない痛さで座っていられないぐらい。
ちょうど先週は寄席にも出ていたんだけど、座布団に座るのも痛くて座れず、ちょっと宙にお尻を浮かせたりして、もう話すどころじゃない。
協会に行って2日休みにしてもらって病院に行ったら「こんなになるまで放っておいて」と怒られてしまった。 でも座薬を入れてもらったら随分楽になってきて、ようやく普通に座れるようになったのが今日なんです、と。

最近の若いやつらは平気で海外旅行に行くけど、自分はそんな金はないし度胸もない。
だから気の合う連中と国内旅行。しかし日本旅館のサービスっていうのはなんでああなんだろう。到着したら従業員が並んで「いらしゃいませぇー」、荷物を運んできたと思ったらお部屋の説明。そんなもん説明されなくたってみればわかるっていうのに、説明が終わってもなかなか部屋を出て行かない。そうか心付けを渡さないといけないのか。めんどくせー。
ようやく出て行ったのでほっとして裸になってごろごろしてると「女将でございます」。
まさか裸で出るわけにもいかないから部屋に置いてある浴衣を着るんだけど、薄っぺらの生地にばりばりノリが効いていて着づらいのなんの。
そこにいい着物を着た女将がやってきて挨拶。もう放っておいてくれ!

そんなまくらから「噺家の夢」。これは前にろべえさんで聞いたことがある。
身体の調子もあんまり良くないし、トリの歌武蔵師匠が「たっぷり」だからなのか、喜多八師匠にしたら珍しくまくらが長くて噺も脱力系。でもこれがとってもよかった。
喜多八師匠の落語はメリハリがききすぎていて少し苦手なんだけど、こういうのは楽しいなぁ。ちょっと不機嫌、でもちょっとご機嫌、そのバランスがなんともいい。
とぼとぼ帰っていく姿にも笑いが起きていた。

歌武蔵師匠の「文七元結」。
珍しくまくらなしで話に入った。あれ?これはもしかして?
文七元結」とわかった時点であちこちでクスクス笑いが。そうかトリネタの仕込みでもあったのか、あのコントは。こういう趣向は楽しいな。
親方の威勢の良さと人のよさが伝わってきてそこはよかった。
しかし長い。途中説明っぽくなってしまっていたところもあってさすがにちょっとだれたなぁ。