りつこの読書と落語メモ

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ヨハネスブルグの天使たち

★★★★

ヨハネスブルグに住む戦災孤児のスティーブとシェリルは、見捨てられた耐久試験場で何年も落下を続ける日本製のホビーロボット・DX9の一体を捕獲しようとするが―泥沼の内戦が続くアフリカの果てで、生き延びる道を模索する少年少女の行く末を描いた表題作、9・11テロの悪夢が甦る「ロワーサイドの幽霊たち」、アフガニスタンを放浪する日本人が“密室殺人”の謎を追う「ジャララバードの兵士たち」など、国境を超えて普及した日本製の玩具人形を媒介に人間の業と本質に迫り、国家・民族・宗教・戦争・言語の意味を問い直す連作5篇。才気煥発の新鋭作家による第2短篇集。

分かったような分からないような。世界観が今一つ理解しきれなかったために、少し離れたところからぼんやりと物語を眺めていたような感覚。登場人物は青臭くリアルなだけに、余計にアニメを見ているような感じがあった。
と言いながら物語としては楽しんだ。

特に表題作が好き。毎夜落下するロボットと心を通わせるシーンが美しい。 描かれる無機質な世界と、生々しく苦悩する少年少女たち、という対比がいい。