りつこの読書と落語メモ

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グールド魚類画帖

グールド魚類画帖

グールド魚類画帖

★★★★

タスマニアの孤島に流刑された画家グールドは、島の外科医殺害の罪で絞首刑を宣告される。残虐な獄につながれ、魚の絵を描き、処刑を待つグールド…。その衝撃の最期とは?「英連邦作家賞」受賞作品。

どこへ転がって行くかまるで想像がつかないストーリーに、出来事の前後や比喩がわかりづらく、現実とフィクションも入り混じり…。もう少しエモーショナルに書いてあれば頭で理解できなくてもハートで(無理やり)読んでしまうんだけど、案外そうでもないので容易に近づくこともできないような感じで、非常に苦戦して読んだ。

タスマニアの孤島に流刑にされた画家グールドが描いた魚の絵にまつわる物語。
各章の冒頭にカラフルでリアルで不気味な魚の水彩画が配され、その魚が描かれた経緯や出来事が語られる。
グールドを取り囲むのはとてつもなく過酷で残酷な世界。強制労働、拷問、殺人、密告、裏切り。

虚偽が現実を飲みこんでいくラストはおぞましくも美しくもあった。