りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ノラや寄席「柳家喬太郎独演会」

9/8(日)、ノラやで行われた「柳家喬太郎独演会」に行ってきた。
ノラや喬太郎師匠、しかも打ち上げ付きなんて夢のような企画なのだが、お友だちがたまたま見つけてくれてラッキーにも参加できたのであった。
とはいえ小さいスペースに入れるだけ人が入っているという状態。
落語は小さいスペースで聞きたいけど、喬太郎師匠ともなるとなかなかそうもいかないのね…と実感した。

喬太郎禁酒番屋
・喬四郎「ねずみ」
〜仲入り〜
喬太郎「路地裏の伝説」

登場した喬太郎師匠、始まる直前に「トイレに行きたい方は今のうちに行ってきてください」とお店の方が声をかけたことを早速いじる。 「トイレは今のうちにって言われてもねぇ、こんなにぎゅうぎゅうだったら出られないよね!」「非常口なんていう概念自体ない建物っていうのがいいですね。何かあったら覚悟を決めましょう」。
その後もオリンピックのこと、コンビニの冷蔵庫に入ったり王将で裸になったりしてtwitterに自慢げにアップする若者たちのこと、次々話をする喬太郎師匠、話しているうちにどんどん楽しくなってくるようで、「久々に客を置いてけぼりにして一人で盛り上がるスイッチが入った!」とノリノリ。
なんかこういう喬太郎師匠、とっても新鮮だ。
たびたびお酒の話に戻るのでお酒の噺に入るのかなと思っていると、またまくらに戻って…を繰り返し、あまりにもまくらが楽しくてこれは落語に入りにくそう?と思っていると、「それで禁酒番屋に入ろうとしてるんですね!」。
わははははは。とうとう宣言しちゃったよ。

あまりにもまくらが楽しすぎたので落語の印象が残ってないんだけど、狭い会場は笑いに包まれて大盛り上がりだった。

続いて出てきた喬四郎さん。
真打ちになりますという挨拶。パチパチパチ〜。がんばれ〜。
「ねずみ」はそもそも地味な噺だから笑いどころが少ないよねぇ…。でもこういう噺もきっちりできないといけないんだろうねぇ。でもうーん…。子どもはかわいかったけど、伝わるものはあまりなかったような…。
が、がんばれ〜。

仲入り後の喬太郎師匠。
またまたノリノリでながーいまくら。とっても楽しかったんだけど、twitterとかで暴露しないでくださいと言っていたので割愛。
うーん…。そ、そうだよね。迷惑なんだよね。こうやってブログで感想を書いたりするのも迷惑に思ってるんだろうね。ううう。
書いてる側としては、えらそうに上から批判してやるという気持ちはこれっぽちもなくて、自分の記録として残したいっていうのと、同じような気持ちで見ていた人と分かち合いたいっていうのと、好きになりはじめた人や少しだけ落語に興味があるっていう人に「こういう感じなんだよー面白いよーおいでよー」と伝えたい、っていうだけなんだけどな…。

噺は「路地裏の伝説」。
初めて聞いたんだけど、めちゃくちゃ面白かった!
塾帰りの子供に「風邪ひくなよ」って声をかけて消えていくちっさいおじさんがかわいすぎる…!
亡くなったおとうさんの日記を読み始めたところで真相が想像がついてもうおかしくておかしくて。
大笑いして、でもしんみりあたたかい気持ちになれる、素敵な新作だったな。

打ち上げではせっかくのチャンスなのに一言も話せずサインももらえずまわりを取り囲むグループにも加われず、そして何日かしてから「あーあーあ…おれってほんとにだめだめちゃん」って後悔するというダメダメぶりを発揮。
私は好きな噺家さんのことは、遠くから見ている方が性に合ってるみたいだ。