りつこの読書と落語メモ

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想像ラジオ

想像ラジオ

想像ラジオ

★★★★

耳を澄ませば、彼らの声が聞こえるはず。ヒロシマナガサキ、トウキョウ、コウベ、トウホク…。生者と死者の新たな関係を描いた世界文学の誕生。

どういう風に感じたらいいのか正直よくわからない。
車の中で討論した彼らのように、私もまた想像することも罪なのではないかという気持ちがあるから。
語りつづけなければいけないということ自体が申し訳ないような気がするから。

生と死は一続きだ。
自分たちがふだん当たり前だと思っていた暮らしがあっという間に奪われてしまう。そんな現実を目の当たりにさせられた、あの日。
何を見ても聞いても悲しかったり、刺々しくなったり攻撃的になったり、憤ったり泣いたり…その記憶が生々しくてまだ客観的に見ることができない。受け止められない。

でもこうして小説という形で色々な思いを整理して書くということが、作家の業なのかなと思った。
それをこうやって生きていて読めることはやっぱり幸せなことだろう。