りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場 7月上席昼の部

7/6(土)、鈴本演芸場7月上席昼の部に行ってきた。
前の週に喬太郎師匠の番組で金馬師匠を見て「面白い!」と思い、調べたら鈴本の昼の部で主任をしていることがわかったので、ラッキー!と旦那と二人で見に行ってきた。
落語ってこんな風にすぐに見られるのが魅力の一つ。

・時松「子ほめ」
・のだゆき「音楽」
・まめ平「真田小僧
・三三「たらちね」
ロケット団「漫才」
・歌司「漫談」
・金也「家見舞い」
・紋之助「曲独楽」
・雲助「お菊の皿
〜お仲入り〜
・ひびきわたる「キセル漫談」
・南喬「無精床」
・一之輔「鈴ヶ森」
・アサダ二世「奇術」
・金馬「品川心中」

時松師匠の「子ほめ」。
納会に呼ばれて落語をやったまくらで笑いをとっての「子ほめ」。色白褒めも年齢褒めも失敗して子どもの褒めも失礼な発言のオンパレード。面白かった!

のだゆきさんはこれで二回目。
小学校の頃とかに、どうでもいいようなバカバカしいことが上手な同級生がいたのを思い出す…ノスタルジックな芸(笑)。かわいい。

二つ目昇進のまめ平さんの「真田小僧」。
いやらしい一歩手前の子ども、ぎりぎりセーフ?
ちょっとはずしたか?と思うとぐいっと笑いをとる。なかなか。

「さっき出てきたのが二つ目なりたてのまめ平で、今日のトリは芸歴72年の金馬師匠。まさにゆりかごから墓場までです」と三三師匠。
自分は忙しくて、今日も朝は保育園寄席そのあとここに来てこのあとは浅草の寄席でやって夜は老人ホームでやる。そのまま地方に移動して落語会をやってそこで一泊もせずトンボ返りで帰ってきてラジオの収録です、と。
はぁ、さすが売れっ子はすごいねぇーと思っていると、「あれ?信じました?今の嘘ですから。噺家の言うことなんざ本気で聞いちゃいけません」。
どこまで本当でどこから嘘かわからないけど、まくらもちょっとふてぶてしくなってきて、大物感が漂っている…。

団体さんなのか中年(私もかっ)の女性のお客さんが多かったのだが、まくらでみんなぐっとひきつけられて、「たらちね」ではもう大爆笑の渦。すごいすごい。
それまでまだ少し散漫だった客席が、ぐーーーーっと噺に集中していくのが空気で感じられてちょっとぞくっとした。

三三師匠で一気に熱くなった状態で出てきたロケット団
もうどっかんどっかんうけていた。
青汁のくだりは何回も聴いているのに毎回爆笑してしまう。

歌司師匠はお客さんをいじりながらの漫談。
この日は本当にたくさんお客さんが入っていたんだけど、「楽屋でみんなが言ってます。なんだお客さんって、来ようと思えば来れるんじゃないか」には笑った。
「今が一番若いんだから持ってる着物も仕舞い込んでる宝石も全部今つけたほうがいい」には来ていたおばあさんたちがみな大きくうなづいていた。わはは。

金也師匠の「家見舞い」も面白かった。
初めて見た師匠だったのだが、金馬師匠のお弟子さんなのか。

紋之助さんの曲独楽は初めて見たんだけど、ひとりでやる人もいるんだなと驚き。
お囃子を止めてのぐだぐだ話と、やるときに「よっ」「よーしっ」「はっ」と気合を入れるのがおもしろい。

雲助師匠の「お菊の皿」。
噺の内容を知らない旦那は「怪談話」かと思って聞いていたようで、見物客が増えて本格興行になっていくところで驚いて大爆笑していた。
芝居がくさくなるお菊ちゃんがなんともおかしくて、雲助師匠はこういう軽い噺もいいなぁ!としみじみ。

ひびきわたる「キセル漫談」、なんじゃこりゃ。

南喬師匠の「不精床」、ふてぶてしい親方がなんともいえずおかしい。

一之輔師匠の「鈴ヶ森」、初めて聞いたけど安定の面白さ。さすがだ。

アサダ二世の奇術。安定の脱力奇術。

トリは金馬師匠の「品川心中」。 面白かった!
旦那が帰りに「最初のうちは噺を聞いてるって思って見ていたんだけど、海に向かうあたりからその情景が目に浮かんできて、ドラマを見ているみたいだった」と言っていて、ああっ!そう!そうなの!そこが落語の面白いところなの!とうれしくなった。