りつこの読書と落語メモ

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隠し絵の囚人

隠し絵の囚人(上) (講談社文庫)

隠し絵の囚人(上) (講談社文庫)

隠し絵の囚人(下) (講談社文庫)

隠し絵の囚人(下) (講談社文庫)

★★★★

一九七六年春。職を辞して実家に戻ったスティーヴンは亡くなったはずの伯父が生きていたことを知る。三十六年間アイルランドの監獄に収監されていたらしい。投獄の理由を口にしない伯父のもとに、ある日ロンドンの弁護士から奇妙な依頼が届く。実業家所蔵のピカソが盗品である証拠を見つけてほしいという。MWA賞最優秀賞受賞作。

面白くて読みやすい!でも前に読んだことがあるような気がする。でも最近の発刊だからそんなわけないよな。でも前にこんな話なかったっけ?なゴダードマジック。

主人公スティーヴンは仕事を辞めて実家に戻ると、亡くなったと聞かされていた伯父が生きていたことを母から知らされる。
放蕩者だった伯父はアイルランドの監獄に収監されていて生涯塀の外に出てくるはずはなかったのだが、36年経った今釈放され行くあてもなく、彼の弟の妻であるスティーヴンの母を頼ってやってきて滞在していたのである。
投獄の理由を口にしない伯父エルドリッチへ不信感を抱きながらも、スティーヴンはエルドリッチから自分の手足となってある事件を追ってくれないか、と依頼され引き受けてしまう…。

物語はスティーヴンが語る「1976年」と、エルドリッチが投獄されるまでを描く「1940年」、交互に語られる。
エルドリッチがどんな陰謀に巻き込まれて投獄されるに至ったのか、出獄したエルドリッチの本当の目的はなんなのか。

巻き込まれる主人公、ロマンス、巨大な敵、身近な味方。いかにも…な流れだけど、それが心地よくたのしく読んだ。
そしてラストの二章がとても良かった。こういうところがうまいなぁ!
長いけれど長さを感じさせない。やっぱりゴダードはいい!