りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ペドロ・パラモ

ペドロ・パラモ (岩波文庫)

ペドロ・パラモ (岩波文庫)

★★★★

ペドロ・パラモという名の、顔も知らぬ父親を探して「おれ」はコマラに辿りつく。しかしそこは、ひそかなささめきに包まれた死者ばかりの町だった…。生者と死者が混交し、現在と過去が交錯する前衛的な手法によって、紛れもないメキシコの現実を描出し、ラテンアメリカ文学ブームの先駆けとなった古典的名作。

正直なんだかよくわからない。
語られるのはほんの断片だし、生者と死者、過去と現在が混ざり合っている。
生きていると思ったら死んでいたり、物語の語り手さえもどうも死んでいるらしいことが途中でわかり愕然…。

一度読んだだけでは理解できないのだが、しかし死者のささめきが途絶えないコマラの村のイメージは鮮明に印象づけられてもう離れることはできないような気がする。
なんだかわからないけどすごいことはわかる。というすごい小説。