りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

杏のふむふむ

杏のふむふむ

杏のふむふむ

★★★★

ラブラドールのハリーと過ごした小学校時代、歴女の第一歩を踏み出した中学時代、単身海外にモデル修業に行った頃、決死の山登り“成人式”。そして、ゴルフをし、野球をし、本を語り、「名前をなくした女神」「妖怪人間ベム」などさまざまな現場で感じたこと。たくさんの人との出会いで紡がれてきた杏の“これまで”がまるごと詰まった一冊。

杏ちゃんは以前から好きな女優さんだったんだけど、これを読んでますます好きになった。
なんて健やかで美しい女性なんだろう。本が好きで歴史が好きで仕事が好きで何より人が好き。
人との出会いをこんな風に大切にして、新しいことに真正面から取り組んでいく姿勢が素晴らしい。

その都度じっくり向き合ってのめり込むからこそ、仕事も趣味もきちんと実を結んで形になっていくのだろう。
始球式で投げることが決まればグローブを買いに行き投球練習をし隣で投げている自衛官の人に教えてもらう。
親友のお父さん、お兄さんとともに難易度の高い山に挑む。
黒柳徹子さんと一緒に中国を訪れ、行動的な徹子さんに尊敬のまなざしを向けながらも、臆することなく心を開いて仲良しになる。 売れっ子の女優さんとは思えないほどの体当たりの行動力がすがすがしい。
ページのすみに描かれたイラストもとてもキュートでかわいい。
つたないところがまたかわいい、読み終わると元気になれるエッセイだ。