りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

高慢と偏見、そして殺人

高慢と偏見、そして殺人〔ハヤカワ・ミステリ1865〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

高慢と偏見、そして殺人〔ハヤカワ・ミステリ1865〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

★★★★

【ロマンス小説の古典『高慢と偏見』の続篇に、ミステリの巨匠P・D・ジェイムズが挑む! 】 紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。二人が住むペンバリー館では平和な日々が続いていた。だが嵐の夜、一台の馬車が森から屋敷へ向けて暴走してきた。馬車に乗っていたエリザベスの妹リディアは、半狂乱で助けを求める。家人が森へ駆けつけるとそこには無惨な死体と、そのかたわらで放心状態のリディアの夫ウィッカムが……殺人容疑で逮捕されるウィッカム。そして、事件は一族の人々を巻き込んで法廷へ!

P.D.ジェイムスは昔かなりたくさん読んだのだが、ちょー面白かった!と思ったことが実は一度もない。
面白くないわけじゃないのだが、品がよくて抑制が効いていて暗くて地味という印象。

でもこの作品はそこがとても効いていて良かった。
原作へのリスペクトが強いのだろう。まるで続編かと思うほどの違和感のなさ。原作の雰囲気や作品世界はそのままに清く正しい推理小説

ミステリーとしての意外性には乏しいが読みごたえがあって良かった。