りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

東京プリズン

東京プリズン

東京プリズン

★★★★

戦争は忘れても、戦後は終らない……16歳のマリが挑んだ現代の“東京裁判"を描き、朝日、毎日、産経各紙で、文学史的事件と話題騒然! 著者9年ぶりとなる感動の超大作。

新聞の書評を読んで興味をひかれて読んだのだが、読みづらくて苦戦した。
東京裁判、戦争責任、天皇、戦後日本の戦争理解、対アメリカ、それに母と娘と盛り沢山な内容。
幻想的なシーンが続いたかと思うと突然饒舌に語り出す、このリズムに最後まで乗りきれなかった。

痛いところをついてくるので正直不快感もあってイライラもした。
知識が足りないために理解できないところも多かったのだが、戦争についての理解や天皇制など、昔から何となくぼんやりと感じていたことをはっきりと指摘され、ああ!そうだったのか!と納得もした。
そして読んでいてここまでなにか掻き回される感じがあるということは力をもった作品なのかもしれない。私は苦手だったけど。