私のいない高校
★★★
カナダからの留学生(でも英語が苦手)を受け入れた、とある高校での数ヵ月―。描かれるのは至ってフツウの学園生活のはずなのに、何かが、ヘン…。“物語”の概念を覆す、本邦初「主人公のいない」青春小説。
なにやらすごいという評判を聞いていたので読んでみたのだが、うーん…。
まさに「私のいない」小説なのだ。
カナダからの留学生を受け入れた高校の担任が書いた日誌という形で、主観を省いた書き方で出来事が淡々と綴られていく。
なんとなく不穏な感じが漂いつつ、でも基本的には担任の堅くてまじめで小心な感じがにじみ出つつ、何か起きそうでしかし実際にはたいしたことは起こらず、そのまま終わる。
前衛的というのか、なんらかの文学的な意図をもって書かれた作品なのだろうが、正直よくわからなかった。
時間をおいてまた読んでみよう。