りつこの読書と落語メモ

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夕焼けポスト〜心がラクになるたったひとつの方法

夕焼けポスト?心がラクになるたったひとつの方法

夕焼けポスト?心がラクになるたったひとつの方法

★★★★

朝日新聞「悩みのレッスン」の執筆者が贈る、心ゆるがす魂のファンタジー。「悩み」が「希望」に変わる。10通の手紙を読み終えたとき、あなたの心に奇蹟が起こる。

副題に「心がラクになるたったひとつの方法」とあるけれど、そんな方法が書いてあるわけじゃない。読んで心がすっと軽くなることもない。
むしろ悩みに答え続けてきたドリアンさんの苦悩が胸に迫ってくる。そこまで書かなくていいじゃない。もっとフィクションに徹してくれよ、と思うほど。

でも苦しみながら出す回答がものすごく素晴らしいのだ。
悩みながら迷いながら回答しているのだけど、これが間違いなく正解だと思える。これ以外の答えはないと確信できる。
それぐらいのゆるぎなさがある。
ドリアンさんが、迷いながら苦しみながら悩みに答え続けてきた中で得たものなのだと思う。

繰り返し出てくる中で「角度を変える」ということばがある。
どんな苦境にあっても不幸のどん底と思えても、自分の見方感じ方を変えると全然違うのだ。
なにもかもが解決するわけではないけれど、パツパツだった自分にほんの少し隙間ができて動けるようになる。

この考え方、ちゃんと胸に刻んでおこう。