一一一一一(イチイチイチイチイチ)
- 作者: 福永信
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/11/12
- メディア: 単行本
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問が答を生み、答が問を生む。ひたすら繰り返される二人の会話は壮大な物語か、ただのムダ話か。最小単位であり最大単位でもある「一」が奏でる三一一以前の日常の輪廻転生。円城塔推薦。
一度目にしたら忘れられない奇抜なタイトル。
読書メーターの新着情報欄にこの本のタイトルが並んだ時、「え?なに?」と思わずクリック。
インパクトのあるタイトルを裏切らない摩訶不思議な内容であった。
物語は2人の会話だけで綴られる。
「そうなんだね?」「要するにこういうことだったのだろう?」「君は今こう思っているんだろう?」
独断的な問いかけに対し、聞かれた方は「そうですね」「そのとおり」「おそらくは」と肯定しかしない。
物語は6つ収められていて、それらが少しずつリンクしていて、正解が隠れているようないないような…何かが見えてくるようなやはり見えないままのような…意味があるようなないような…。
結局もやもやとよくわからないまま読み終わってしまったのであった。
正直こういうの得意ではないのだが、でも読みやすさと短さでどうにかセーフ、という感じ。
この問いと答えの間に時々ふと我にかえるように「なんだ、これ?」という言葉が入る。
これがとても気になる…。
…で、なんだ、これ?