りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

つぶやき

日記にも書いたけど、金曜日にポレポレ坐で行われた朗読会というものに行って来たのだ。
大好きな明川哲也さんを一目見てみたいというミーハー根性で行ってきたのだが、これがなかなか良くて。はまりそうな予感がしている。

本を読むというのはなんというかとても個人的で内省的な行為で、なかなかそれを人と分かち合うのは難しい。
特に私の場合、何がどう良かったかとかどういう所が心に響いたかとか、そういうことを上手に言葉に表すのがヘタクソなので、尋ねられてもきちんと答えられたためしがなく、聞かれても妙にぶっきらぼうに答えてしまったりすることがとても多いのである。
でも、本を読むこととか文学とか言葉とか、そういうところでつながれたらいいなぁという想いがいつもあって、詩の朗読っていうのは自分的にはちょっと違うのかな、と思いながらも、でも新しい扉が開くかもしれないという若干の期待を持って、参加してみたのである。

これがなかなか面白かったのだ。
特にドリアン助川こと哲也さんのパフォーマンスが私的にはかなり良かったので、また行ってみたいな、と思ったりしている。

この間こんな本を買ってみた。

おじさん図鑑

おじさん図鑑

おじさん図鑑
朝日新聞で紹介されていて、面白そう!と思っていたのだ。

今の会社で何が一番不満かって、いいおじさんがいないことだ。
味があって話が聞きたくなるようなおじさんや、自分がまだまだ若輩者だなぁと思わせてくれるような貫禄のあるおじさんや、ずっと年上なのにケチョンケチョンに突っ込みを入れさせてくれるおじさんや、もうほんとにしょうもないなぁ!と笑けてくるおじさん。
前の会社にはいいおじさんがたくさんいたなぁ…。>同じくらい、いやなおじさんもたくさんいたけど。

この本はそんなツッコミどころ満載の愛すべきおじさんで溢れている。
作者は若いのに、おじさんへの愛に満ちているんだなぁ…。その視線には意地の悪さが一欠けらもなくて、見ていてとても気持ちいい。
細部に愛が溢れているので、現おじさんが読んでも、気を悪くすることは絶対にないと思う。
この本にある「島のエロジジイ」という著者のコラムがたまらない。すごいセンスを感じる。
そして若いのに懐が深いっ!素晴らしい!

本を紹介する本が大好きなので、目に付いたら必ず買うようにしているのだけれど、翻訳家の鴻巣友季子さんによる「本の寄り道」はこれまた素晴らしい本であった。

本の寄り道

本の寄り道

簡潔な言葉でネタバレすることなくその本の素晴らしさを伝える。
できることじゃないよなぁ〜。
自分が書いた本の感想を後から読むと、あまりにも何も書けてなくてがっくりくるのよねぇ…。まぁ比べられるようなレベルではないことは百も承知ではあるのだけれど。