りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

そういうものだろ、仕事っていうのは

そういうものだろ、仕事っていうのは

そういうものだろ、仕事っていうのは

★★★★

重松清石田衣良津村記久子大崎善生盛田隆二野中柊という6人の人気作家が日経Web刊で「働く」をキーワードに競作した短編小説の豪華アンソロジー!——働くことは、生きること。世界とつながること。

吐き捨てるようなタイトルに惹かれて読んだ、仕事にまつわるアンソロジー重松清津村記久子の名前もあったので、間違いないかな、とも思って。

重松清「ホームにて、蕎麦。」は、いかにも重松清らしい、苦くて甘いおやじ's dream。 この苦さと甘さがいかにも重松清っぽい〜。と言いながらも、結構嫌いじゃなかったり。

そして津村記久子はこういう職場の空気を描くのが本当にうまいなぁ。
黙って淡々と仕事をやりながらも密かに「デスノート」をつけていそうな中堅女性社員…いそうだよなぁ…。
ていうか、これってあたし?若い子から見たらこんな風に見えてる?みたいな気持ちにさせる、このリアルさ。

でも実は一番身につまされたのが、鬱病になってしまった銀行員を描いた盛田隆二「きみがつらいのは、まだあきらめていないから」だったりして。
好き嫌いは別としてこれはリアルだ…。身につまされる。こわいくらい…。