りつこの読書と落語メモ

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NOVA 4---書き下ろし日本SFコレクション

★★★★

完全新作・オール読切のアンソロジー・シリーズ最新刊。豪華9作の饗宴。執筆陣:北野勇作京極夏彦斉藤直子最果タヒ竹本健治林譲治、森深紅、森田季節山田正紀

面白かった!
全部初めて読む作家さんばかり。
SFがそれほど得意なわけではないので、収められている中でもSFSFしてない作品がすごく好みだった。

気になりながらも、なんだか苦手な気がする〜と敬遠していた京極夏彦の幻のデビュー作「最后の祖父」。え?こういう感じなの?それともこれは京極作品の中ではかなり異質?わからないけど、すごく興味をそそられたなぁ。 読まず嫌いはやめて、読んでみようと思った。

あと北野勇作「社員食堂の恐怖」もすごく好きだった。
「俺俺」的な不条理リアル小説。荒唐無稽だけど、あるかもしれない…という妙にリアルなこの感じ。
特にこの異常な事態を淡々と受け止めたり、自分なりの解説をしたりしながら、その状況に慣れてきて…という心理描写がものすごーくリアル。 こういう異常って、案外日常。

一番好きだったのが斉藤直子「ドリフター」。これ好き好き!
ドリフを見ながら「後ろ後ろ!」心の中で叫んでいた私にはたまらない世界。
テンポがよくて、げらげら笑えて、そこはかとなく怖くて、ちょっとほろりとさせて、最後ちゃんとおとしてくれる。これは見事!

これ以外の本格的っぽいやつはそれほど響かなかったんだけど、全体としてのバランスもすごく良かったので、1〜3も読んでみるつもり。
アンソロジーって1粒で二度おいしいから好き。