りつこの読書と落語メモ

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ミステリウム

ミステリウム

ミステリウム

★★★★★

小さな炭坑町に水文学者を名乗る男がやってくる。だが、町の薬剤師の手記には戦死者の記念碑や墓石がおぞましい形で破壊され、殺人事件が起こったと書かれていた。語り手である「私」は、行政官の名により、これらの事件を取材することを命ぜられるが、その頃、町は正体不明の奇病におかされ、全面的な報道管制が敷かれ、人々は謎の死をとげていた。真実を突き止めようと様々な人物にインタビューをする「私」は、果たしてその真実を見つけることができるのか……。謎が謎を呼ぶ、不気味な奇想現代文学ミステリの傑作!

もうしばらくフィクション…特に不穏な物語は受け入れられないのかも、と思っていたけれど、そんなことはないみたいだ。
これぐらいきちんとした世界観のあるフィクションなら、十分楽しめるのだな。 久しぶりにフィクションの世界にどっぷり浸るヨロコビを思い出させてくれた作品だ。

ミステリーのようでいて、ミステリーではないようで、でもあらら意外にも実はミステリーだったのね、と思わせて実は…。

信用できない語り手だらけで、だけどみんな真実を語っているようにも見えるし、虚偽がわからないまま物語はどんどん展開していって、あっけにとられているうちに気付くと置いてけぼりにされている…。
え、ええ?けっきょくどういうこと?
こうも考えられるし、そうじゃないとも考えられる。

うーん…。わからん。
わからないから、とりあえずにおいを嗅いでおくか。くんくん…。