こちらあみ子
- 作者: 今村夏子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/01/10
- メディア: 単行本
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少女の目に映る世界を鮮やかに描いた第26回太宰治賞受賞作。書き下ろし作品『ピクニック』を収録。
ああ、なんかすごく感想を書くのが難しい小説なのだ。
でも、なんかいい。結構いい。いや、すごくいい?いやでもそこまでじゃない?
はっきりとは書いてないけど、多分あみ子は障害があるのだと思う。 だからその言動は時として人の心を激しく傷つけ、嫌悪感を抱かせて、理解や共感を寄せ付けない。そこが妙にリアルで、読んでいて落ち着かない気分にさせられる。
だけど決して不快ではないのだ。
なんか色がないっていうか、ニュートラル。
でも無機質なわけではない。でもべたついてない。
なんかすごく不思議な感じ。
2作目の「ピクニック」もこれまたなんとも言えない作品なのだ。
もう少し意地悪げな?でも案外ハートウォーミングげな?
うーん…なんとも言えない。独特な味わい。
初めて食べた時、「う。これはさすがに好きになれないかも」と思ったのに、いまではやめられなくなったゴーヤと同じように、もしかするとやめられなくなるかもしれない。この作家。