りつこの読書と落語メモ

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愛おしい骨

愛おしい骨 (創元推理文庫)

愛おしい骨 (創元推理文庫)

★★★★

十七歳の兄と十五歳の弟。ふたりは森へ行き、戻ってきたのは兄ひとりだった。二十年ぶりに帰郷したオーレンを迎えたのは、時が止まったかのように保たれた家。誰かが玄関先に、死んだ弟の骨をひとつずつ置いてゆく。何が起きているのか。次第に明らかになる、町の人々の秘められた顔。迫力のストーリーテリングと卓越した人物造形。『クリスマスに少女は還る』の著者渾身の大作。

ジャンルでいうと「ミステリー」に入るんだろうけど、ミステリーとして読むと、ちょっとまどろっこしく感じるかもしれない。 私も、読むタイミングによっては「だからなんなのさ?!」とイラっときたような気もするんだけど、今回は結構「じっくり読むモード」だったせいか、とても楽しめた。

登場人物の光と影がきちんと描かれているので、作者の描くとおりにその人柄をたどっていきながら、この人はこういう人なんじゃないか?とか、これはもしや罠なのでは?とか、いろいろ考えながら読んでいると、ものすごく読み応えがあって楽しい。

次から次へと事件が起きてぐいぐい読ませるというタイプの小説ではないけれど、面白かった!