りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

Another

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★★★★★

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。

面白い!
厚さにひるんだけれど、非常にリーダビリティが高いので夢中になって読んで1日で読み終わった。
普段本を読まない人でもさくさく読めて楽しめると思う。

六番目の小夜子」のような雰囲気。青春ホラー?
ホラーと青春なんて絡めようがないだろうが!と思うが、これが案外そうでもないんだな。
わけのわからないものと闘ったり、孤立したり、救いの手が差し伸べられたり…ホラーと青春は案外相性がいいのだ。

死が軽く扱われているとか「え?なんで?」とか「結局何が言いたかったの?」とか、いろいろあるかもしれないけれど、こういう小説はとにかくフィクションとして楽しめばいいのだー。と私は思っている。
ので、十分満足。