りつこの読書と落語メモ

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贖罪

贖罪 (ミステリ・フロンティア)

贖罪 (ミステリ・フロンティア)

★★★★

誇るべきところは空気のきれいさ、夕方六時にはグリーンスリーブスの音色。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺人事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる――これで、私の罪は、償えたのでしょうか? 衝撃のベストセラー『告白』の著者が贈る、新たな傑作。

「告白」に次いで2作目の湊かなえ作品だけど、負けず劣らず救いのない話だ。相変わらず嫌な話を書くなぁ…と言いながら、この酷さがクセになるっていうか、いっそ清清しいから不思議だ。

殺された少女の母親が放った激情の言葉が、4人の少女の後の人生を狂わせる。まるで魔女に呪いをかけられたように。 こんな風に残りの人生をおくることで、罪を償ったことになるのか。そもそも彼女たちに「罪」はあったのか。
最後の母親の独白が、あまりにも稚拙で身勝手で、それがさらにこの物語を救いのないものにしている。

いやぁ、この作者はよっぽど人間が嫌いなんだな、きっと…。