りつこの読書と落語メモ

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ザ・ロード

ザ・ロード

ザ・ロード

★★★★★

父と子は「世界の終り」を旅する。人類最後の火をかかげ、絶望の道をひたすら南へ―。アメリカの巨匠が世界の最期を幻視する。ピュリッツァー賞に輝く全米ベストセラーの衝撃作。

核戦争後なのだろうか。どこまでも灰色で希望のない世界を父と息子がショッピングカートに荷物を積んで南を目指してひたすら歩く。植物も動物も死に絶え、時折出会う人間は生きるために物を略奪し自分の赤ん坊を食う。
破壊後の世界しか知らない息子に父は少しでも希望を見せてやることはできるのか?人間らしさを伝えていくことはできるのか?

自分たちは善なのだ、善でなければならないのだと息子に語りながらも、息子を守るためには襲ってくる人間を殺さなければならないという矛盾。
なんて恐ろしい世界なんだろうか。

私自身、何より大事なのは生きることだと信じているんだけど、それでもこんな世界になった時に子どもと2人っきりで生きていく自信がない。
子どもに希望を与えてられないことが親として一番辛いことだ。ましてや、そんな希望のない世界に子どもを残していくなんて…。

それにしてもこれがベストセラーとは…。素晴らしい作品だとは思うけれど、暗澹とした気持ちになる。