りつこの読書と落語メモ

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洋梨形の男

洋梨形の男 (奇想コレクション)

洋梨形の男 (奇想コレクション)

★★★★

誰もが彼を知っている……腐ったにおいを漂わせ、アパートの地下に住む異様な<洋梨形の男>におびえる女性の心理を描いた表題作他、ネビュラ賞ローカス賞ブラム・ストーカー賞受賞の全6作を収録。

久しぶりに読んだ奇想コレクション
一時期この手の奇想短編を読みすぎてお腹いっぱいになっちゃってたんだけど、久しぶりにおもしろかった!

同じアパートに住む異様な男(洋梨形の男)に怯える女性を描いた表題作は、ものすごくリアルでありそうで恐い。
自分が心底怯えているのに、冗談にされたり茶化されたりするのって、本当に辛い。それが余計に自分の恐怖心を過剰にしていくっていうの、すごくよくわかる。
こうなるんだろうな、という自分の予想をはるかに上回るラストが圧巻。

学生時代にチェスの団体戦で惜しくも敗れた男が、大金持ちになって昔の仲間3人を邸宅に招く「成立しないヴァリエーション」。
良くある閉じ込められる系のホラーかと思いきや、この展開。これはいい!
さんざん恐い話を連ねておいて、最後に希望を感じさせてくれる、っていうがすごく意外で心地よい。