りつこの読書と落語メモ

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刻まれない明日

刻まれない明日

刻まれない明日

★★★★

「開発保留地区」―それは十年前、3095人の人間が消え去った場所。街は今でも彼らがいるかのように日々を営んでいる。あの感動から3年―“失われた時”が息づく街を舞台に描く待望の長編。

読み終わってから、この作品が「失われた町」という作品の続編であったことを知り、そちらを先に読めばよかった…と少し後悔。
でも「失われた町」を読んでいなくても、特に違和感もなく、この世界に入ることはできた。

ある日突然自分の大切な人がいなくなってしまったら…その後自分はどう生きたらいいのか。どう生きることが正解なのか。
いやもちろん正解なんてものはないんだけれど、それでも変わらない日常、折り合いがつけられない自分の感情、それをきちんと受け止めることが、まずは第一歩なんだろうな、とこの作品を読んで私は思った。
いろんな人たちがいて、いろんな生き方があって、どれもみな違っているようでいて、同じようでもある。

この作者の作品を読んだのは初めてだったんだけど、とても良かった。他の作品も読んでみようと思う。