りつこの読書と落語メモ

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さようなら窓

さようなら窓

さようなら窓

★★★★

あの窓のことをあたしは一生忘れない。
「きいちゃんが眠れないんなら、なにか話をしてあげる」
ゆうちゃんがくれた、やさしい不思議な、つんとする物語たち。
雑誌『anan』連載時より話題沸騰。06年『長崎くんの指』、07年『とりつくしま』に続く、人気著者初の長編恋愛小説。

これ、なかなか良かった。

繊細っていうのは、扱いにくい、めんどくさいっていうのと限りなく近い。
臆病で自分の気持ちをなかなか言わないくせに、先回りしていじけたようなことを言って自分のことばに傷ついて殻に閉じこもる。
臆病なくせに、自分の触れてほしくない部分をちょっとでもちくっとやられると、猛烈に攻撃的になる。
きいちゃんみたいな女の子は、近くにいたら間違いなく「めんどくせー」って思ってしまうタイプだ。
でも気になって目が離せない。腹立つわーって言いながらちょっかい出さずにいられなくなる。
なぜならそれは一昔前の自分自身でもあるからだ。

恋人のゆうちゃんがいいなぁ…。
なんか私は 堺雅人の顔が浮かんできたなぁ。ほやっとして優しくてつかみどころがない感じ。

ワカモノでなくなった今、ワカモノっていうのは甘くて楽しくてちょっぴりの切なさがほどよいスパイスになって、いいよねぇ、なんて思ってしまうけど、ワカモノっていうのは実際にはそんな甘いものじゃないのよね。
思っているよりストイックで前に進まなければって必死なものなのよね。
そんなことを久しぶりに思い出した。