りつこの読書と落語メモ

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ロコモーション

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★★★

小さなまちで、男の目を引く「いいからだ」を持て余しつつ大人になった地味な性格のアカリ。色目を使われたり「むんむんちゃん」などのあだ名をつけられたりしない静かな生活を送りたくて、大きなまちに引っ越し、美容関係の仕事を見つけた。しかし、新しくできた屈託のない親友、奇妙な客、奇妙な彼氏との交流が、アカリの心の殻を壊していく―。読む者の心をからめ取る、あやうくて繊細でどこか気になる女のひとの物語。

朝倉かすみさんの小説はこれで5冊目かな。
読み始めは、この小説がいったいどういう着地点を目指しているのかわからず、「え?朝倉かすみってこういう小説を書く人だったんだっけ?」と戸惑った。
そして中盤、うわっ、そうきたか…と眉をひそめ、最後は「う、うーん…」と…。
ってなんのこっちゃかわからないな、こんな感想じゃ。

なんかね。主人公のアカリがとにかく哀れでならなかったな、私は。
男の目を引く「いいからだ」をしているということをものすごく引け目に感じて、目立たぬように体を縮めて生きているようで、人の顔色ばかり伺って、不幸を呼び寄せてほっとしているようで、なんで?なんで?と歯がゆい気持ちで読んだ。
彼女がなぜそんな風に生きてきたかは後半明らかになるんだけど、でもこのラストはなぁ…。うーん…。ちょっと納得がいかないかなぁ。結局そうなっちゃうんだ、って感じで。

好みが分かれる作品だと思う。
私はちょっと…むむむ…でしたわ。前を向いて自分で歩いていく女の人の物語のほうが好きだな。「玩具の言い分」の方が全然好き。