りつこの読書と落語メモ

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犬たち

犬たち

犬たち

★★★

一人暮らし女性の部屋に唐突に現れた犬。孤独だった女性は、その犬の出現を受け入れるが、やがてその生活は次第に不可解な方向へ……。陶酔と恍惚と幻想性あふれる、ある“愛”の物語。『体の贈り物』、『私たちがやったこと』、『若かった日々』で日本でも熱烈なファンを多数生み出したレベッカ・ブラウン。無駄をそぎ落とした言葉で、最大限の想像力を喚起させる「呪縛力に満ちた文章」はそのままに、しかしこれまで翻訳されたどの作品とも違う魅力をみせてくれる。

うわ。なんじゃこりゃ。最後に読んだのが「体の贈り物」だったから忘れていたけど、そうだ、レベッカブラウンって結構暴力を描く作家だったんだよな…。

犬に支配される無力感がもうどうにも堪らなく、読んでいて途中ぎゃ〜と叫びそうになった。
それは虐待を受ける子どものようでもあり、恋人から暴力を受ける女性のようでもあり、自分のことを愛せない女の妄想のようでもあり。
圧倒的な暴力と支配から逃れようともせずに、むしろ喜んで支配されているようにも見えて、それがなんとも気持ち悪い…。

寓話的な物語に身を委ねて現実と幻想の間をただようヨロコビを感じることができれば良いのかもしれないけれど、私にはちょっとムリだった…。
好きか嫌いかと問われれば、好きではない小説だった。でも、自分の中に確実に何かを残していったような気はする。