りつこの読書と落語メモ

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夫婦一年生

夫婦一年生 (shogakukan paperbacks)

夫婦一年生 (shogakukan paperbacks)

★★★★★

朝倉かすみは「田村はまだか」を読んで、うおっ面白い!と思い注目している作家さんだ。
図書館の新刊リストを見ていたらこれがあったので予約したんだけど、あとからタイトルを見て「あーなにもこの作品じゃなくても良かったのでは」と思ったんだ。いやでもこれよかった。やばい感じでよかった。

なんかね。自分の新婚時代を思い出したね。それは世間で言われるような「ラブラブ」とか「熱々」とかそういうのとは全くかけ離れていて、むしろ「どう振舞ったら正しいのか」とか(誰かわからない相手に)「勝利をおさめたい」とか「あたしはこうありたい。こうあるべき」みたいなね。肩肘張ってて突っ張ってて、でもすごーーく傷つきやすくてナーバスで扱いづらくて…あーーーあの頃の自分は振り返りたくない!っていうようなね。でも時々こっそり思い出して、自分だけはあの頃の自分の味方になってやりたい、みたいなね。

心がほっこり温まる愛にあふれた新婚小説!
結婚したばかりの青葉と朔郎、「夫婦一年生」カップルの日常を描いた連作長編。
出会い編、料理修行編、ご近所付き合い編、3億円宝くじ妄想編、
初めての来客編、ダンナの看病編、心がほっこり温まる愛に溢れた6編。

まあでもこれは読者を制限する小説かもしれないな、とは思う。
「ノロケかよっ!!」と怒り出す人もいるだろうし、「けっばっかじゃねぇの!」とけっけっの渦に巻き込まれる人もいるだろう。

でも私はこの2人が愛しくてしょうがなかったなぁ。
うんうん、そうだね。わかるわかる。よかったね。よかったんだよ。それはすごく稀有なことなんだよ。そういうふうにこれからも飛び出たり引っ込んだりしながらやっていきなね。
そう言いたくなったな。