りつこの読書と落語メモ

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クリスマスのフロスト

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

★★★★★

ここ田舎町のデントンでは、もうクリスマスだというのに大小様々な難問が持ちあがる。日曜学校からの帰途、突然姿を消した少女、銀行の玄関を深夜金梃でこじ開けようとする謎の人物。続発する難事件を前に、不屈の仕事中毒にして下品きわまる名物警部のフロストが一大奮闘を繰り広げる。構成抜群、不敵な笑い横溢する第一弾!

面白かったーー!!
出たころから知っていたんだけど、「下品きわまる名物警部」っていうのがなんとなく好みじゃない気がして読んでいなかったんだよね。
でも最近お気に入りの幾つかのブログで新しく出た「フロスト気質」の感想を見て、これは読まなくちゃ!と思ったのである。

いやもう次々事件が発生してそれを追いかけて行くと、糸がどんどんこんがらがってきて、うわーーどうなっちゃうのー?と思うとするっととれたり、いいぞいいぞとおもっているとまたピンチがやってきたり、フロスト警部がポカやっちゃったりで、もう息つく暇もない。

だけどこの小説の魅力はその疾走感だけじゃない。とにかくフロスト警部が本当に魅力的なんだ。読んでいて何回か「ああ、好きだ」って思わずつぶやいてしまったくらい、ものすごく魅力があるんだ。
下品でオヤジでだらしなくて時々鋭くて切れ者っぽいんだけどそうかと思うと間違った方向に迷走しちゃったり、人情家で正義感が強いんだけどちょっとずるいところや情けないところもあって、もうとにかく憎めない。愛おしい。

いやぁ、うまいわぁ、この著者。見せ方がうまい。緩急のバランスがいい。そして登場人物が生き生きしている。 あーー食わず嫌いやめてよかった!